秋巡業離脱の新大関・大の里「もう回復。徐々に体動かしている」 大相撲九州場所番付発表
日本相撲協会は28日、大相撲九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の番付を発表し、先場所覇者の新大関、大の里は西の2番目についた。新大関誕生は今年春場所の琴ノ若(現琴桜)以来で、2場所ぶりの3大関となった。 初土俵から昭和以降最速となる所要9場所で大関に昇進した大の里は福岡市西区の二所ノ関部屋宿舎で会見に臨み、「伝達式から時間がたったけど、番付に名前が載ることで本当に大関になったんだなと実感がわいた。しっかり準備して、気を引き締めないと駄目だなと思った」と落ち着いた表情で新大関場所に向けた抱負を口にした。 昇進後の秋巡業では、中学高校の6年間を過ごした新潟県や、生まれ故郷の石川県なども訪れ、「全国各地でたくさん声援をいただいたので、力に変えられるように頑張りたい」と決意を新たにした。ただ、過密日程で疲労がたまったか、途中で体調を崩し、17日に巡業から離脱を余儀なくされた。日本相撲協会に提出した診断書は「アデノウイルス感染症。約1週間の安静、加療を要する見込み」。19日の時点で熱は下がったものの、のどの違和感と倦怠感はさらに続いていた。 初日を約2週間後に控えた現在は「もう回復している。徐々に体を動かしてきている」という。 平成18年夏場所の白鵬(現宮城野親方)以来となる新大関の優勝が懸かる24歳は「巡業を離脱してしまった分、少し不足している部分がある。しっかり休養を取れたと思うので、あとはやるだけ。焦らずしっかり頑張ります」と、自身の体と対話しながら調整のペースを上げていく考えだ。(宝田将志)