「言い訳しておきました」5年ぶり復帰の上島拓巳VS長身FWウェリントン アビスパ福岡の屈強コンビが早くも昨年の〝再戦〟
J1アビスパ福岡が8日、福岡市内で行われた全体練習を公開し、横浜Mから5年ぶりに復帰したDF上島拓巳(27)がFWウェリントン(36)と早くも熱いバトルを繰り広げた。 ■全治約1年、頼りになるDFも復活の始動【写真特集】 ピッチの半分を使った実戦形式の練習で、上島はウェリントンをマーク。186センチ、89キロと長身で屈強なウェリントンがボールを収めようとしたところを、186センチ、82キロの上島が激しく当たって奪う場面もあった。「そこは自分の強みでもありますし」と胸を張るセンターバック(CB)は「どちらかと言うと僕がやるCBは相手に痛い思いをさせてしまうようなポジション。特にマリノスでは外国人選手に気を使うじゃないけど(練習で)接触プレーをなるべく避けた方がいいなという雰囲気もあった。でもここは若い選手も多いし、逆にやられる可能性もある。前向きに激しい戦いができている」と好感触を得ていた。 横浜Mにいた上島と福岡のウェリントンは昨年6月、福岡のホーム、ベスト電器スタジアムで行われたJ1リーグ戦で対決している。福岡の1点リードで迎えた後半25分、ウェリントンが上島との空中戦を制してゴールを決めた。この追加点が決め手となり、2―1で福岡が勝利した。 上島は今回チームメートとしてウェリントンと再会した際「ベススタでやられたけど、あれは連戦で疲れていたからだ」と冗談交じりに話しかけたという。「言い訳しておきました。5年前からはもちろん、昨年よりも良い状態で迎えられる準備はしている」と笑顔で自信をのぞかせた。 強力なCBの加入には、ウェリントンも「ああいう健全なバトルはチームとしても個人としてもすごく良い。こういうのが増えていけばチームの力になってくる」と歓迎する。チームがリーグ戦で11試合勝てなかった昨夏、ウェリントンは「練習でやったことが試合に出る。厳しさ、激しさは練習から出していかないと」と訴えていた。1対1で互角に渡り合える力強さを持った相手が少なかっただけに、上島の加入に「日ごろのトレーニングからバチバチやれば、試合になった時に非常にパワーが出せる。非常にうまい選手がたくさん来たので、最高の成績が残せるのではないか」と期待を膨らませた。 ウェリントンはこの日当たり負けしたことに対して「自分も日本に来てまだ浅く、時差ぼけが残っている。ちょっと疲れて眠い中で負けてしまった…と今日は自分が言い訳する番じゃないかな」とおどけた。互いにこれからコンディションを上げていく段階。練習で激しくせめぎ合う2人のマッチアップは見どころの一つになりそうだ。(末継智章) ▼「海外からオファーも」アビスパ福岡・紺野和也がチーム残留を決めた舞台裏▼