都議会の質問案文書に都が関与? 音喜多氏が指摘、小池知事は否定
東京都議の音喜多駿氏は27日午前、記者会見を開き、小池百合子知事が特別顧問を務める「都民ファーストの会」が昨夏の都議会での質問作成の参考にした文書について、このワードファイルの保存者名が小池知事のツイッターアカウントと同じ「ecoyuri」だったことを明らかにした。音喜多氏は「これが仮に小池知事本人で、資料作成者が東京都であったとすれば、二元代表制を毀損し、公約にも違反する」と指摘。小池知事に「真摯に説明してほしい」と求めた。 音喜多氏の説明によると、この文書は、2017年8月に同会の樋口高顕(たかあき)都議が質問作成を担当する部会に「党本部から入手した」として持ち込んだもので、築地市場の豊洲市場への移転問題に関する質問案が、一問一答形式で記されている。この文書は質問作成に影響を与えたといい、「実際にいくつかの内容が質問に反映されている」としている。音喜多氏は昨年10月に同会を離党した。 これに対し、小池知事は同日午後の定例会見で、「作成はもちろんしていない。樋口議員に(質問案を)渡すことにも関与していない。驚いている」と否定。「『ecoyuri』のユーザー名は、(小池知事の)事務所の職員が共有して使うことも多い」などと説明した。経緯などを説明するつもりはあるかとの問いには「いま会派で確認していると聞いている。質問を作る過程をどこまでつまびらかに示すか否かは、むしろ議会の問題」と述べるにとどめた。 (取材・文:具志堅浩二)