J→海外で勝負できる「日本人ベスト11」 NEXT欧州組候補を厳選…今季ブレイク得点王も有望株【コラム】
欧州で飛躍できそうな日本人選手をベストイレブン形式で選出
現在、多くの日本人選手が欧州5大リーグをはじめ、海外で活躍しているが、ここから飛躍しそうなポテンシャルを持つ選手はまだまだいる。もちろん、そうした選手がJリーグに留まって盛り上げてほしい思いはありつつ、欧州で飛躍できそうな選手をベストイレブン形式で選んでみた。今回は森保ジャパンでも使われている3-4-2-1に当てはめたが、特に組み合わせは重視していない。(文=河治良幸) 【動画】 J2なのに…収容率88%の壮観スタジアム J1超えの光景に「目を疑った」 ◇ ◇ ◇ GKはポテンシャルを評価して、野澤大志ブランドン(FC東京)を推したい。完成度という意味では森保ジャパンに定着している大迫敬介(サンフレッチェ広島)がナンバーワンかもしれないが、身体能力やボール処理のスケール感というところで、野澤はセリエAで活躍中の鈴木彩艶(パルマ)やパリ五輪で守護神を担った小久保玲央ブライアン(シント=トロイデン)に続けるだけのものがある。 ディフェンスは山川哲史(ヴィッセル神戸)、高井幸大(川崎フロンターレ)、綱島悠斗(東京ヴェルディ)の3人をチョイスした。山川は対人能力と統率能力の両面で、現在Jリーグ最高レベルのセンターバック(CB)であり、強力なFWが相手となるACL(AFCチャンピオンズリーグ)エリートでも、国際レベルで通用することを示している。おそらく日々のトレーニングから大迫勇也や武藤嘉紀といった欧州の最前線で戦ってきた選手とマッチアップできる環境も、ここまでの成長を裏付けているのだろう。外国人選手も含めれば、その山川とCBコンビを組むマテウス・トゥーレル(ヴィッセル神戸)も1対1で守り切れるディフェンスは欧州の一戦級でも通用しそうだ。 高井はパリ五輪でバックラインの主力を張り、現在20歳という年齢で、A代表に招集されている。192センチのサイズながら機動力もあり、左右の足で正確にボールを扱えること、相手のプレッシャーを吸収しながら外して、前に運べる技術とビジョンも目を見張る。川崎からもう1人挙げるなら、佐々木旭も代表を含めて、国際的な可能性を伸ばしてきている。大卒でJリーグ入りした当初、攻撃的なサイドバック(SB)として名前を売っていたが、守備面はポテンシャルを持て余しているところがあった。しかし、ここに来てCBでも継続的に起用されるなかで、1対1での耐久力も成長を見せている。SBとしてはもちろん、3バックならセンターでも面白い。 綱島は188センチというサイズもさることながら、攻守のあらゆるプレーにハイスケールさを感じさせる。後半戦は3バックの右ストッパーに定着しているが、ボランチや空中戦の強さやシュート力を生かす、パワープレー的なFWも務まる。ポリバレントであることも、海外で可能性を広げられる要素だ。攻撃面では長短のパスはもちろん、相手FWのプレスを剥がして前に運ぶなど、ビルドアップが強化されると、日本代表の候補に浮上してくるかもしれない。CBとSBのポリバレントとしては半田陸(ガンバ大阪)や中野就斗(サンフレッチェ広島)も国際レベルでの飛躍が期待できる有力候補だ。 ウイングバックは東俊希(サンフレッチェ広島)と関根大輝(柏レイソル)の2人を選んだ。東はテクニックが高水準であるうえに、幅広くエリアをカバーできる。一見して細身だがデュエルにも強く、ポテンシャル的にも環境によってさらなる成長が見込める。関根は大学4年生ながらすでにA代表入りするなど、最も今後の飛躍が期待される1人だろう。187センチというサイズと出身校の静岡学園高校で磨いた技術、日本代表でも欧州組の選手たちから得た刺激を日頃の練習に取り入れる向上心、明るいキャラクターも海外向きだ。