オスモーシス、ビットコインへのブリッジを開始──BTC分散型取引所を構築へ
コスモス(Cosmos)ブロックチェーンエコシステム向けに構築された分散型取引所(DEX)のオスモーシス(Osmosis)は、世界最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコイン(BTC)へのピボットの一環として、ビットコインネットワークへのブリッジを開始した。 オスモーシスのガバナンスを行う分散型自律組織(DAO)は6月、ビットコインブリッジを提供するノミック(Nomic)の採用に賛成票を投じた。統合は12月2日に開始された。 ノミックのブリッジにより、ユーザーはビットコインネットワークにビットコインを預け入れ、それと引き換えにオスモーシス上で「Alloyed BTC(allBTC)」と呼ばれるトークンを受け取れるようになった。 「ノミックの分散型カストディエンジンを活用し、手数料ゼロの取引を提供することで、オスモーシスは分散型ビットコイン取引所となりつつある」と同取引所の広報担当者は、テレグラム(Telegram)のメッセージでCoinDeskに語った。 このプロジェクトの目的は、人気の中央集権型取引所(CEX)のようなユーザーエクスペリエンスをトレーダーに提供しつつ、ビットコインの分散型カストディを可能にすることだ。 オスモーシスは、時価総額が圧倒的に最大の暗号資産であるビットコインに結びつけられた価値を活用し、より広範な暗号資産市場に流動性をもたらすことを目指す複数のプロジェクトの1つ。 ビットコインのドミナンス(BTCが暗号資産市場全体の何パーセントを占めているかの測定値)は先月、2021年3月以来初めて60%を記録し、他のどの資産と比較してもビットコインが莫大な富を保有していることを浮き彫りにした。
ビットコインマキシマリスト
「私は常に、個人的にはかなりビットコインマキシだ」とオスモーシスの共同創設者、サニー・アガーワル(Sunny Aggarwal)氏はCoinDeskとのインタビューで語った。 ビットコイン「マキシ」とは、「マキシマリスト」の略語で、ビットコインだけが唯一の暗号資産(またはあらゆる種類の通貨)だと考えている人々を指す。 「私はビットコインのドミナンスに強気だ。ビットコインは最大の市場なので、我々はその大部分を取り込みたい」と同氏は述べた。 同氏はオスモーシスについて、ネイティブDEXを持たない資産のためのDEXだと説明。これとは対照的に、イーサリアムやソラナ上に構築されたトークンは、選択できるネイティブDEXが多数存在する。 「我々はアプリチェーン向けの主要なDEXの1つであり、それらのほとんどはおそらくコスモススタックを使用して構築されている。そのため、コスモスエコシステム内のDEXの約95%のシェアを占めている」と同氏はCoinDeskに語った。 「だからこそ、独自のDEXを持たない他の資産に注目している。その明白な例がビットコインであり、ビットコインは我々の戦略の中核的な要素としてますます成長していくだろう」 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:オスモーシス・ラボの共同創業者サニー・アガルワル氏(Danny Nelson/CoinDesk)|原文:Bitcoin Gets a Decentralized Exchange as Cosmos Native Osmosis Activates Bridge
CoinDesk Japan 編集部