〔東京外為〕ドル、156円台前半=4カ月ぶり高値、米金利上昇で(14日正午)
14日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、時間外取引での米長期金利上昇などを受けて、一時1ドル=156円台前半に上昇した。7月23日以来、約4カ月ぶりの高値水準。正午は、155円99~99銭と前日(午後5時、155円10~11銭)比89銭のドル高・円安。 前日の米国時間の序盤は、10月の米CPI上昇率が前年同月比2.6%と市場予想通りとなり、FRBによる12月の利下げ観測がやや高まり、長期金利が急低下。ドル円は154円30銭台に下落した。中盤に向けては、トランプトレードを意識した長期金利の反転上昇に歩調を合わせ、155円60銭台と7月24日以来、約4カ月ぶりの高値を付けた。終盤は、利益確定売りなどに押され、155円40銭前後に軟化した。 14日の東京市場の午前は、時間外取引での米長期金利上昇や日経平均の反発を受けて買いが先行し、155円90銭付近まで上昇した。 米国で、大統領と上下両院を共和党が制する「トリプルレッド」となる確度が高まった。トランプ次期米大統領が公約として掲げる関税や減税などの政策が実現し、インフレが再燃するとの見方から長期金利が上昇し、ドルは対主要国通貨で全面高の展開が続いている。 市場関係者は「トランプ氏の政策でインフレリスクが高まり、年末にかけて160円まで下落する可能性がある」(シンクタンク)との見方を示している。 ユーロは朝方に比べ対円で上昇、対ドルは下落。正午は、1ユーロ=164円55~57銭(前日午後5時、164円45~47銭)、対ドルでは1.0549~0549ドル(同1.0602~0602ドル)。