〔米株式〕NYダウ反落、48ドル安=ナスダックも安い(14日午前)
【ニューヨーク時事】14日のニューヨーク株式相場は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控えて様子見ムードが広がる中、利益確定の売りに押され、反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時25分現在、前日終値比48.47ドル安の4万3909.72ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は64.13ポイント安の1万9166.60。 米労働省が14日発表した10月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.2%上昇と、市場予想(ロイター通信調べ)と一致。前年同月比(季節調整前)は2.4%上昇(同予想は2.3%上昇)とわずかながら上振れした。FRBによる利下げ路線を大きく変えるものではないとの見方が改めて強まり、買いが優勢となった。米労働省が同日発表した新規の失業保険申請は、9日までの1週間で前週比4000件減の21万7000件と、市場予想(同22万3000件)と良好な内容となったことも米株を支え、序盤はプラス圏で推移していた。 ただ、米大統領選の結果が判明した後から急速に買われてきた銘柄を中心に利益確定の売りも出やすく、その後は売りに転じる展開。トランプ次期政権が掲げる政策がインフレ再燃を招くとの見方が強まる中、14日午後に予定されるパウエルFRB議長の講演を控えて買い控えムードも広がっている。FRBのクグラー理事は14日、南米ウルグアイのモンテビデオで講演し、インフレ鈍化が停滞したり、再燃したりするリスクが浮上すれば、「利下げを停止するのが適切だ」と明言した。 個別銘柄では、ウォルト・ディズニーが大幅高。ディズニーが14日発表した2024年7~9月期決算は増収増益。米メディアによると、売上高と調整後1株当たり利益はともに市場予想を上回った。一方で、シスコシステムズやIBM、セールスフォースなどのハイテク関連銘柄が売りが目立つ。