ある日突然夫から「離婚したい」と切り出された女性…キッカケはありがちな「余計な一言」だった
コロナ禍以降、生活スタイルの変化に伴って夫婦の時間が増えた結果、熟年離婚が相次いでいる。離婚の原因を紐解いてみると、夫婦関係のほんのささいな不満に根ざしていることも少なくない。 【漫画】「しすぎたらバカになるぞ…」母の再婚相手から性的虐待を受けた女性が絶句 本連載では、離婚カウンセラーとしてこれまで約4万件もの離婚相談を受けてきた著者の新刊『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』(岡野あつこ著)より一部抜粋・再編集して、夫婦関係におけるトラブル回避のためのノウハウをお届けする。 身近な人間関係に対するコミュニケーション技術は夫婦間の問題のみならず、職場や家庭、子どもや介護にまつわる悩みの解決にも役立つはずだ。 『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』 連載第21回 『離婚する夫婦はLINEに「この一言」を付け加えている…知らない間に夫婦関係を悪化させている「NGワード」』より続く
暗黙のルール
相談者からたまに果物をいただくこともあるのですが、私は果物をあまり食べないので、うちのスタッフにあげています。 ただ、それが何回も続くと、スタッフは「もらって当然」という顔をするので、それを見るとつい「次はやらないぞ」と思ってしまいます(笑)。 一度スタッフに直接言ったこともあります。「果物をもらって当然と思っているみたいだけど、そういうのは嫌いだから」と。 これが大失敗でした。私は「果物をもらったらお礼の一言くらい言ってほしい」という意味で言ったのですが、スタッフは私の言葉を誤解してしまい、いつの間にか「岡野さんの指示があるまで果物を食べてはいけない」というルールが出来上がっていました。 でも、そんなルールなんて私は知りません。だから「果物を食べていい」と言わずにいたせいで、冷蔵庫の中で果物が腐りそうになりました。 このように、自分では伝えたつもりでも、意図やニュアンスがうまく伝わらないことは日常茶飯事です。だからこそ普段から丁寧なコミュニケーションを心がける必要があるのです。 ただ、夫婦の場合は長い間一緒に暮らしているので、「いちいち言わなくてもわかる」という雰囲気も出てきます。