【ガーデニング】紫式部「源氏物語」ゆかりの植物「フジ」はどんな花? おすすめの品種4選
薄紫の花房が垂れ下がって咲く様子が美しいフジ。古来より日本に自生し、風情のある姿が日本人の心を魅了しています。 【写真7枚】さまざまな品種があるフジを写真で見る 今回は大河ドラマの主人公である紫式部の代表作「源氏物語」と深い関わりのあるフジを紹介します。 その魅力や育て方も参考価格とともに見ていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
フジとはどんな植物?
フジ/Wisteria floribunda ・マメ科フジ属 ・ツル性落葉樹 ・原産地:日本の本州~沖縄まで ・樹高:長いものでは10メートル以上 ・開花期:4~5月頃 ・花色:紫・白・ピンク ・参考価格:3000~4000円前後(5号鉢) フジはもともと林の中で、回りの木や岩などに絡みついて生育するツル性植物。庭木として栽培する場合は藤棚に這わせて、雨のように上から降り注ぐ花を観賞します。 日本固有種のフジは、古くから日本の文学や絵画の題材として親しまれてきました。清楚な姿が日本の風情を感じさせることから、海外でも高い人気を集めています。
フジの魅力
フジ/Wisteria floribunda ●美しい花姿 フジの花穂は30~90センチと長く、圧倒的な存在感。天空から紫やピンクのゴージャスな花が垂れ下がる様子がみごとです。 フジの淡い紫は「藤色」と呼ばれ、日本の伝統色のひとつ。古の都を感じさせる高貴な色合いです。 ●上品な香り 最初はかすかに漂う淡い香りが、満開になるにつれて爽やかな甘い香りに。濃厚ではありませんが、気品を感じさせる奥ゆかしい香りです。 ●強健な性質 ツル性植物のため自立はできませんが、回りに絡みついて何メートルも枝を伸ばします。生育は旺盛で、剪定しないと伸び過ぎてしまうことも。 強健な性質なので公園や学校などにもよく植えられています。
フジの育て方
フジ/Wisteria floribunda ●栽培環境 日当たりがよくないと花数が減ってしまうので、明るい日なたに植えましょう。水はけがよく保水性の高い土壌を好みます。地植えのほかに鉢植えでも栽培可能です。 ●水やり タップリと水を欲しがるので、水切れには気をつけましょう。地植えの場合は基本的には水やりする必要はありませんが、夏の高温期や晴天が続いて乾燥しているときは十分に与えましょう。 ●肥料 肥沃な土壌を好むので、年に1回寒肥として有機質肥料を施します。窒素が多い肥料は葉が茂って花が咲きにくくなるので、リン酸やカリウムを多めに与えるのがオススメです。 ●病害虫 かかりやすい病気は枝や幹に大きなこぶができるこぶ病で、梅雨から夏にかけて多発します。見つけ次第こぶを削り取って、切り口には殺菌剤を塗っておくとよいでしょう。 発生しやすい害虫はフジノキクイムシ・コガネムシ・カイガラムシなど。発見したら早めに駆除しましょう。 ●剪定 フジの剪定は花が咲いたあとの5~6月にかけて。樹形を整えるためと翌年の花付きをよくするために剪定は欠かせません。 地面から伸びるツルは「ヤゴ」と呼ばれ、放置すると栄養が取られて花芽が付きにくくなるため、根元から切り取りましょう。