リッチモンド連銀総裁、どのような経済でも当局は適切な対応が可能
(ブルームバーグ): 米リッチモンド連銀のバーキン総裁は経済が順調だとの見方を示し、これが利下げを可能にしたと述べた。
バーキン氏は12日、ボルティモアで講演。「購買力は高いが価格に敏感な消費者に、より生産的で価値の高い労働力が重なり、経済を良好な状態に導いた」と述べ、「米金融当局は経済が今後どう展開しても適切に対応できる状態にある」と続けた。金利はピーク水準からは低下しているが、依然として過去最低水準を上回っていると指摘した。発言内容は事前原稿に基づく。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は今月7日、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標のレンジを0.25ポイント引き下げ、4.5-4.75%とすることを決め、バーキン総裁はこの措置に賛成した。
バーキン氏は一段と価格に敏感な消費者がインフレ抑制に寄与していると指摘、企業が人材を確保しているため労働市場はなお底堅いと述べた。生産性向上について同氏は、新型コロナウイルス禍で企業が自動化への投資を行ったほか、離職率が低下する中で労働者の経験値が上がったことを原因に挙げた。
今後の経済シナリオについてバーキン氏は2つの展開を想定している。1つ目は、米選挙を巡る不透明感が消え、企業が投資・雇用を再開した場合、金融当局としてはインフレの上振れリスクを警戒するシナリオ。2つ目は購買力低下による利幅縮小に対応して企業が人員を削減、その結果として雇用リスクが上昇するシナリオだ。
原題:Barkin Says Fed in Good Place to Respond However Economy Evolves(抜粋)
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Craig Torres