ゴスペル合唱中の夫婦を切りつけた罪に問われている男に検察側は懲役8年求刑 名古屋
名古屋市のコミュニティセンターで、ゴスペルソングを合唱していたグループの夫婦2人に対し、包丁で殺害しようしたなどの罪に問われている男の裁判で、検察側は懲役8年を求刑しました。 起訴状などによりますと、熱田区の無職、前田道夫被告(69)は2023年10月、熱田区のコミュニティーセンターで男性(当時54歳)の背中を包丁で複数回刺して殺害しようとしたほか、男性の妻(当時49歳)の胸にも包丁を突き刺したとして、殺人未遂や傷害などの罪に問われています。 被害者は当時、コミュニティーセンターでゴスペルソングを歌うなどの音楽活動をしていました。 これまでの裁判で、前田被告は起訴内容を認め、検察側は「被告は自宅に隣接するコミュニティーセンターからの音に腹を立てた」と指摘していました。 22日の論告求刑公判で、検察側は「子どもを含む多数の人が集まる場に包丁をもって押し入った危険な犯行」「被害者の合唱は非常識なものではなく施設の利用として相当な範囲内にある」などとして懲役8年を求刑しました。 一方、弁護側は「被告は5年ほど前から騒音に悩まされ、被害者に申し入れをしたが、改善されなかった」などと主張し、執行猶予付きの判決を求めました。 判決は11月28日に言い渡されます。