「根尾昂はリリーバー向き」の声も…「2軍」は首位独走なのに「1軍」は最下位争いで、中日の“若手起用”に問題はないか?
根尾は先発に向いていない
「高校時代の投手・根尾は、むしろコントロールは良いほうでした。プロで先発を努める投手は球速ではなく、ボールのキレを求めていかなければなりません。投手に転向した22年はリリーフで投げていましたが、少なくとも四球で自滅することはありませんでした。ボールのキレを求める先発投手よりも、力投型のリリーバーのほうが合っているのかもしれません」(前出・関係者) 根尾はファーム戦11試合に登板して4勝を挙げているが、QS(先発投手が6回を投げて3失点以内に抑える)を記録したのは今季からファーム戦に参入したくふうハヤテ戦の1試合だけだ。また、左打者の被打率が3割を超える(89打数27安打)ことがファームでも露呈している。大炎上した4日の広島戦でも7人が左打者だった。右打者の被打率が2割4分(125打数30安打)なので、ここまで左打者が苦手だと、先発でやっていくのは厳しいと言わざるを得ない。 「チームの今後を考えると、根尾をどう育てるのかを再検討しなければなりません。立浪監督は先発で育てたい意向ですが、他の選択肢も考えないと、彼の選手生命にも関わってくる」(前出・同) 19日現在、中日は最下位ヤクルトと1ゲーム差の5位にいる。今シーズンを捨てたようなニュアンスになるからか、立浪監督は「若手を中心とした起用」に関する質問を嫌う。しかし、中日二軍はウエスタン・リーグで60勝を挙げ、首位を快走している。再検討しなければならないのは根尾の今後だけではないようだ。
デイリー新潮編集部
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