「命令に背くことはできない」タリバン政権下で“死刑宣告”、弁護士一家 アフガンからの国外脱出【報道特集】
支援者 「家族皆、集まって」 ファティマさん一家もその列に並び、出国審査の時を待つ。間もなくして、ファティマさんたちの名前が呼ばれた。 タリバン兵(取材に基づくイメージ) 「パキスタンに渡航する目的は?」 ファティマさんの夫(取材に基づくイメージ) 「息子の病気の治療をするためです」 タリバン兵(取材に基づくイメージ) 「お前の子どもは元気で、話も出来るじゃないか。パキスタンに逃げるつもりだろう!」 激しい口調で尋問するタリバン兵に、ファティマさんの夫は息子の病状を示す書類を見せ、説明を続けた。 東京で進捗を見守る瀬谷さんにも、緊張が走る。待つこと10分。 瀬谷ルミ子さん 「今ちょうど、連絡が来ました。出国のスタンプを押されたって」 「よかったです、とりあえず。出国スタンプが押されたというのが一番のハードルというか、一番大変なところなので」 カブールを出て、およそ10時間後。ファティマさんたちは、無事パキスタンで待ち受けていた支援チームと合流した。 ■ファティマさん「世界は沈黙、何故?」、新たな目標も ファティマさん 「今はとにかく安心しています。アフガニスタンでは、安全とは程遠い日々を送っていましたから」 パキスタンの首都・イスラマバードに到着したファティマさんたち。日本から進捗を見守ってきた瀬谷さんに、無事を報告する。 瀬谷ルミ子さん 「ハロー!よかった!やっと」 「旅はどうでした?」 ファティマさん 「国境を越えてから、子どもたちはすごく喜んでいました。車の窓からずっと外を見つめていました。アフガニスタンで潜伏生活を送っていたこの2年半は、どこにも外出できませんでしたから」 瀬谷ルミ子さん 「パキスタンに来て、まず何したい?」 ファティマさんの娘 「公園に行きたい」 瀬谷ルミ子さん 「本当に、長い…、退避した家族のなかで、一番アフガニスタンの中にいた期間も長かったので。育ち盛りの子どもがずっと部屋にいないといけないのが、どれだけのことかと考えると、子どもたちも相当頑張ったし、家族皆で頑張った」 「(ドイツの受け入れが決まるまで)引き続きサポートしていきます」