【朝日杯FS】パンジャタワー、馬なりのまま1F11秒7 橋口師「すごい動きでした」
◇12日 朝日杯FS追い切り(栗東トレセン) 新馬、京王杯2歳Sを連勝、3連勝でのGⅠ制覇を狙うパンジャタワーは栗東坂路で追われた。馬場の真ん中から15秒3―13秒4―12秒3と右肩上がりでラップを刻むと、鞍上の手は動くことなく、馬なりのまま1F11秒7(4F52秒7)をはじき出して2歳マイル王奪取をアピールだ。 「馬なりで(ラスト1F)11秒台。すごい動きでした。自分からハミを取ってぐいぐいと走ってくれた。それでいて(前半は)抑えも利いためりはりのある追い切りが消化できましたね」と橋口師は軽快なアクションでの登坂に目を細めた。 中京の新馬戦でスピードを見せつけて快勝、1400メートルに延ばした京王杯2歳Sでは折り合いに専念して8番手から差し切って重賞初Vを果たした。1200メートル、1400メートルと使われてのマイル戦。指揮官は「馬体は短距離向きですが、頭のいい馬ですし、前走は折り合いも付いていました。マイルでも問題はないと思う」と距離克服への自信を見せた。 1984年のグレード制導入以降、京王杯2歳Sと朝日杯FSを勝ったのは85年ダイシンフブキ、96年マイネルマックス、97年グラスワンダー、2003年コスモサンビーム、10年グランプリボスのわずか5頭。父タワーオブロンドンも京王杯2歳Sを勝ちながらこの舞台で3着と星を落とした。 簡単ではない道。それでも「課題らしい課題がない馬です。一戦一戦、確実に成長、状態もアップさせてきた」と橋口師。順調に階段を駆け上ってきたパンジャタワーなら父の雪辱を果たすことも可能だ。
中日スポーツ