「モヤモヤした思い」を言語化できる人の共通点 言語化するのにセンスや才能は関係ない
なぜ、そう断言できるのかというと、私もかつて、あなたのように言語化することに苦手意識があり、ずっと悩んできたからです。 今でこそ、コピーライターとして働いていますが、もともと言葉のセンスや才能があったわけではありません。同世代のコピーライターが活躍する姿を横目で見ながら、悶々とした日々を過ごしていました。 ■ダメコピーライターが劇的に変わった瞬間 そんな私が、気がつけば約20年、コピーライターという言葉の専門家として仕事を続けることができ、今では多くの成果も出せるようになりました。それは、なぜか?
理由の1つは、本書でご紹介するメソッド「言語化ノート術」で、日々、言語化力を磨いているからです。さきほどお伝えしたように、言語化力は、やればやったぶんだけレベルアップしていく能力なので、続けるだけで、どんどん力がついていきます。 そして、もう1つ、ある発見が私を大きく変えてくれました。 それが「言語化力のベースは『聞く力』にある」という気づきです。意外かもしれませんが、言語化力の高い人は、例外なく聞く力も高い。
言語化力を身につけていくうえで「聞く力」が最大のポイントになる、といっても過言ではありません。 この事実に気づいて以来、私自身、日々の仕事やプライベートで、聞くことについてあらためて意識したり、聞き方の工夫を重ねたりしてきました。 そうやって、聞くことにまつわる試行錯誤を繰り返すなかで、さらに言語化力が飛躍的に向上していくのを実感しています。
荒木 俊哉 :電通 コピーライター