ランクル250の元ネタは55/56型だった?映画「ミスト」は最後のオチに注目【映画の中のクロカン四駆たち】
人々を魅了するエンターテイメントの王道である映画、感動のストーリーもさることならば、クルマ好きは劇中に登場するクルマにも目が行ってしまうに違いないだろう。そんな劇中の車を紹介してく当企画「映画の中のクロカン四駆たち」では、クロカン四駆にフォーカスしてご紹介していこう。第一回目は「トヨタ・ランドクルーザー55/56型 + ミスト(2008年 MGM)」だ。 【写真を見る】ランクル250の元ネタは60年代の55/56型?※本文中に画像が表示されない場合はこちらをクリック TEXT:山崎友貴(YAMAZAKI Tomotaka) PHOTO:山崎友貴/TOYOTA
ランクル250は「原点回帰」がコンセプトと謳っているが…。
2024年4月の「ランドクルーザー250」のデビューによって、ついにランクルシリーズは300系、70系、そして250系というフルラインナップに戻った。来年あたり、「ランドクルーザーFJ」というコンパクトモデルがもし発売されれば、ますますランクル人気が高まりそうだ。 250系は「原点回帰」をコンセプトに謳っているが、一体どこが原点なのか分からない…という人もいるのではないだろうか。もちろん、それはデザインということではなく、“SUVに引き寄せられないクロスカントリー4WD”という意味ではあるのだが、外観的にもランクルらしさを追求したことは間違いない。
ランクル250は過去のモデルの影響を受けてる?
昨年行われた発表会において、開発主査に「デザイン的にはどのモデルの影響を一番受けているのか?」という質問をぶつけたら、「過去のすべてのランクル」という答えが返ってきた。優等生的な回答だが、40系や20系のデザインはそれほど受け継いでいない気がする。やはり実質的な先代モデルとなるプラド系であり、中でも70系プラドのDNAは強く出ている気がする。さらに言えば、その先祖である55/56型のオマージュである気がしてならない。 特に丸目の方の250系を斜め前から見ると、フェンダーの膨らみからバンパーにかけての造形が55/56型のそれに似ていることが分かる。少し窪んだヘッドライトのカタチや直線的に伸びたサイドパネルの雰囲気なども似ている。もちろん、60系のバランス感も吸収されているのだが、実は原点は55/56型だと個人的に考えている。 日本で55/56型は、あまりメジャーではない。このモデルは北米や海外を主眼としたモデルで、日本では官公庁用や実用車としてわずかな数だけ売られただけだったからだ。たまに道で見かけることがあるが、40系ほど現存はしていないだろう。