三井不動産、東京・日本橋に2棟目の木造オフィスビル建設へ…2020年代後半の完成目指す
三井不動産が、東京・日本橋に2棟目となる木造の高層オフィスビルを建設することがわかった。2020年代後半の完成を目指す。脱炭素化や資材価格の高騰で、強度と耐火性を高めた建設用木材の開発が進んでいるほか、環境保全を意識する企業からの需要が高まっていることが背景にある。
植田俊社長が読売新聞のインタビューで明らかにした。木造の高層オフィスビルは一般的な鉄骨材を使用する場合と比べて、建設時の二酸化炭素排出量を約3割減らせると見込む。三井不は北海道に5000ヘクタールの森林を保有し、植林も進めており、植田氏は「国産材を植えて、育て、使うという循環をつくる」と語った。
1棟目は、同じ日本橋エリアで1月に着工し、26年に完成予定だ。地上18階建て(高さ84メートル)、延べ床面積は2万8000平方メートルで木造賃貸オフィスビルとしては国内最大となる。構造材に北海道の保有林などで育った1100立方メートル以上の国産材を使用した。
木造ビルは近年、増加傾向にある。大林組が22年に自社の研修施設として横浜市に建設し、東急不動産は木造と鉄骨を組み合わせたビルの建設を手がけている。