自分に自信がない人は“他者の評価”を気にしすぎている
他人からの評価ばかり気にしてしまう...。枠からはみ出すことに恐怖心がある...。そんな人はどのように悩みを乗り越えて、生きていくべきか? 作家のジョン・キム氏が悩める若者たちに向けて言葉をおくる。 ※本稿は、ジョン・キム著『媚びない人生』(PHP文庫)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
他者の目を気にしない。評価を過大評価しない
人生のある瞬間に、私は重大なことに気がついた。自分を信じる力を最も阻害するのは、実は他者の目だ、ということである。他者の目を気にすればするほど、自分を信じる力は減じていく。他人のモノサシで自分を見つめ、自分を責めていくようなことばかりになっていく。 逆に他者からの評価を気にしない度合いが大きくなればなるほど、自分を信じる力が大きくなっていく。 もちろん自分の未熟さを認めることは、とても大切なことだ。しかし、そこに他者の視点を入れると、未熟さは不安となり、恐怖にまでなる。本来は、自分自身の未熟さと向き合わなければいけないはずが、気がつけば他者の目と向き合っている自分に気がつくことになるのである。 これでは、とても自分の強さになど、つなげることはできない。 だからこそ、まずは、他者の目を排除することが重要だ。そうすることによって、自分を信じる力が大きくなる。その上で、自分の未熟さと向き合う。自分を信じながらも、自分の未熟さを知る。それこそが、自分を強くしていく第一歩になると私は考える。 実際、他者の目を気にしないという決意が強ければ強いほど、それが実践できればできるほど、自分を信じる力は増えていく。自分のモノサシしかなくなるからだ。自分を信じるしかなくなるのである。 実際のところ、我々が抱えている不安や悩みの8割はまだ起きてもいないことに対するものであり、その8割は内面的な省察を積み重ねることによって、日々の生活の中で"魂"の浄化に努めることによって、消えていくものである。 それを起きるかもしれないという不安を持ってしまうのは、家族なり、友人なり、先生なり、他者の目を気にしているからなのだ。実は不安のほとんどは、人間関係から生まれているのだ。