初場所で綱とりの琴桜「上で先代と一緒に見ているはず」北の富士勝昭さんとの最後の別れ
大相撲の元横綱、NHK解説者で11月12日に82歳で亡くなった、北の富士勝昭さんとの最後の別れに、関係者343人を含む約2000人が駆けつけた。「北の富士さんをしのぶ会」が18日、都内の八角部屋で行われた。10度優勝した現役時代、千代の富士、北勝海の2横綱らを育てた九重親方時代、ご意見番として厳しい声も発信していた解説者時代。長く愛された故人らしく、多くの弔問客に見守られながら旅立った。 【写真】「北の富士さんをしのぶ会」の祭壇 ◇ ◇ ◇ 昭和40年代に26度対戦(北の富士の19勝7敗)した、元関脇高見山の渡辺大五郎氏は「とにかく感謝」と最後の別れに駆けつけた。同じ高砂一門で「若い時はよく、ぶつかり稽古で胸をだしてもらった」。特殊な形状のつえをついて足を運んだ。祖父の先代琴桜が横綱同士でライバルだった大関琴桜は「元気な姿をもっと見たかった」と悲しんだ。来年1月の初場所は綱とり場所となるが「上(天国)で先代と一緒に見ているはず。いい報告ができれば、それが供養になる」と横綱の仲間入りを誓った。