ハリー・ポッターの魔術学校はコレだった!?日本でも注目されている「ボーディングスクール」の気になる中身
そこで得た人脈は、将来の大きな財産に
ボーディングスクールは、発祥の地であるイギリスには有名な学校が数多くありますが、アメリカやカナダ、オーストラリアといった英語圏の他に、フランスやドイツ、スイス、オーストリアといったヨーロッパ諸国にも広がっています。 その中でもスイスのボーディングスクールは、国際色が豊かなことが特徴です。イギリスやアメリカのボーディングスクールは自国の生徒が大半で、留学生の割合は多くても25%ほどなのに比べて、スイスの場合は生徒のほぼ全員が留学生です。しかも、それぞれの学校には少なくとも20か国、多いところでは120か国からの生徒が在籍しています。そのため、せっかく留学したのにクラスの同級生は同じ国から来た生徒たちばかりということがありません。 スイスのボーディングスクールの場合、サマースクールやウィンターキャンプといった短期の留学もありますが、1年間を通して学んだ場合、昨今の円安の影響もあり留学費用は年間2000万円~3000万円ほどかかります。 この高額な教育費を「投資」できる富裕層の子息が集まっているのがスイスのボーディングスクールで、世界中の「特権階級」の子供たちと寝食を共にし、学ぶことができます。利害関係のない子供時代に築かれた友情は、将来大きな価値となり、卒業後に世界中に広がる人脈は何物にも変えられない財産になります。これも、経済的・社会的に成功している富裕層の人たちが子息をスイスのボーディングスクールに留学させる大きな理由の一つでもあります。 多言語環境の中で学べるスイスのボーディングスクール もう一つ、スイスのボーディングスクールには、他の国にはない大きな特徴があります。それが言語です。たとえば、イギリスやアメリカでは英語が授業のメイン言語となりますが、スイスの公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語、そしてロマンシュ語と4つあり、それが各学校の言語環境にも大きな影響を与えています。 スイスの多くのボーディングスクールでは、英語が校内のメイン言語となります。しかしそれ以外にも、スイスの多言語という環境を活かし、英語、フランス語またはドイツ語のバイリンガルの学校や、フランス語やドイツ語が主体となるコースが用意されている学校もあります。 たとえ英語がメインの学校だとしても、学校のスタッフは当たり前のように他の言語も話せますし、学校から一歩外に出れば、そこは多言語の社会で、学校がある地域でメインに話されている言語のシャワーを浴びることになります。このように、日常的に英語以外の言語も習得できる環境は、スイス留学の大きな利点の一つです。 そして教育環境としても、スイスの大自然を活用したダイナミックなアクティビティは、日本では体験ができないものです。例えば、週末を活用しての登山やラフティングをすることもあれば、冬学期には週に数回アルプス山脈を望みながらスキーができたりします。日々の授業では、裏山に出かけていって、そこで森の生態系について学んだり、小学生が拾ってきたどんぐりを使って算数の計算をしたりといったことをしているところもあります。 そして最後に、お子様の留学に関して、親御様にとってもお子様にとっても最も重要なポイントは、留学先の国の治安ではないでしょうか。その点でいえば、スイスの治安は世界トップクラスです。政治も経済も安定しているスイスには3歳という低年齢の留学生を受け入れるボーディングスクールもあり、離れて暮らす親御様が安心してお子様を任せられる安全性は大きなカギとなります。 スイスのボーディングスクールで『ハリー・ポッター』のホグワーツ魔法魔術学校のように魔法や魔術を学ぶことはできませんが、そこには、それに勝るとも劣らない豊かな教育環境があるのです。 文/田山 貴子(たやま・たかこ) 「日本の子どもたちに、スイスの教育環境を活用していただきたい」という想いのもと、日本の子どもたちが将来、国際社会の中で、充実した生活を送ることができる成人になるための最適な教育環境を提供すべく、日本とスイスの架け橋をするなど、留学サポート活動を行っている。 https://swiss-ryugaku.com/ https://swiss-ryugaku.com/about-us/ceo-message
@DIME編集部