J1全20クラブ補強評価ランキング1位~10位。大型補強に成功!? 期待感高まるクラブは…
4位:セレッソ大阪 新戦力は期限付き移籍から復帰した山田寛人を含めた7人だが、そのほとんどが主力級の活躍が期待される。昨季は終盤に失速して9位という成績に終わったが、新戦力がチームにフィットすれば2022シーズンの5位を上回る成績を残すこともできるだろう。 マテイ・ヨニッチ、鈴木徳真、山中亮輔がチームを去った。センターバックには鳥海晃司と進藤亮佑がおり、昨季後半戦は舩木翔が左サイドバックのファーストチョイスだったため、そこまで大きな穴にはならないだろう。左サイドバックには登里享平という頼もしいベテランが加わり、右サイドバックの奥田勇斗は1年目からポジション奪取を狙える存在で、大学の先輩でもある毎熊晟矢に挑戦状をたたきつける。 北海道コンサドーレ札幌時代に右センターバックでプレーしていた田中駿汰は、中盤での起用が予想される。田中が中盤の底に入れば、香川真司もより高い位置で力を発揮できるようになり、新戦力のルーカス・フェルナンデスを含めた打開力のあるウイング陣の魅力も活かされるだろう。浦和レッズではなかなか出番を与えられなかった平野祐一も、環境を変えれば力を発揮できるかもしれない。 やや手薄だったポジションを中心に、選手層の厚みと競争のレベルアップをもたらす補強が施された。小菊昭雄監督の下で迎える4年目のシーズンは、明確な結果を残すための準備が整ったのではないだろうか。
3位:ヴィッセル神戸 念願だったJリーグタイトルを手にしたヴィッセル神戸は、シーズン後半から組み込まれるAFCチャンピオンズリーグも見据えながらJリーグ連覇を目指すことになる。昨季の中心メンバーを残しつつ、長いシーズンを切り抜けるために選手層の厚みを出している。 齊藤未月は今季から完全移籍となり、複数年契約を結んだが、昨年8月に負った怪我からの復帰は秋以降になるだろう。その意味で山口蛍とともに中盤を支える井手口陽介の加入は心強い。V・ファーレン長崎から加入した鍬先祐弥、徳島ヴォルティスへの期限付き移籍から復帰した櫻井辰徳も、長いシーズンを戦ううえでは貴重な戦力となるはずだ。 昨季8得点の宮代大聖は、1トップでもウイングでもプレーすることができ、大迫勇也と武藤嘉紀の代わりになれるだけのクオリティを発揮してくれるだろう。手薄な最終ラインには広瀬陸斗と岩波拓也が加わり、レベルを下げずにローテーションすることも可能になった。GK陣は前川黛也を残して一新され、ベテランの新井章太、筑波大学から加入した高山汐生、そして前川のポジションを脅かす可能性のあるオビ・パウエル・オビンナというバランスの取れた構成となった。 昨季のリーグ優勝メンバーが残ったこともあり、戦力アップの幅はさほど大きくはない。ただ、補強の的確さという意味ではかなり高評価と言えるのではないだろうか。