【Cycle*2024 ツール・ド・フランス2024 レースレポート:第2ステージ】気鋭のオールラウンダー、ケヴィン・ヴォークランが初出場初勝利! “ビッグ4”も動いてポガチャルがマイヨ・ジョーヌに
快調に逃げる先頭グループでは、山岳賞のマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュを着るヨナス・アブラハムセン(ウノエックスモビリティ)がポイント収集に勤しむ。その間に通過した中間スプリントポイントでも1位通過して、山岳賞・ポイント賞ともに得点を伸ばしていく。
モータースポーツで有名なイモラサーキットを通過しつつ、残り距離を減らしていくプロトン。メイン集団ではワウト・ファンアールトとマッテオ・ヨルゲンソンのヴィスマ・リースアバイク勢、ローレンス・デプルス(イネオス・グレナディアーズ)が絡む落車が発生。時速56kmまで上がっていた状況下でのクラッシュだったが、幸いにして大きなダメージとはならず。ドクターカーまで下がって様子を見ている姿こそあったが、問題なくレースを続行している。
フィニッシュまで70kmを残した段階でタイム差が9分を超えたことで、メイン集団では少しずつギャップを調整。この日4つ目の登坂区間では、序盤に仕掛けたマチューが集団から遅れている。
先頭グループは10人態勢で、いよいよボローニャの周回コースへ。すぐに1回目のサン・ルーカを迎えると、次々とアタックがかかった。そうしているうちに脚の差が見えてきて、6人に絞られる。さらには、ネルソン・オリヴェイラ(モビスター チーム)の動きにヴォークランとアブラハムセンが追随し、逃げは3人に。そのまま最終周回の鐘を聞くこととなった。
メイン集団は、4分前後のタイム差まで縮めたところで追撃ムードを緩め、総合系ライダー同士の駆け引きへと移っていく。上りではワウトが牽引役を務め、やがてヨルゲンソンへバトンタッチ。役目を終えたワウトはそのまま集団から後退した。
逃げ切りが濃厚となった先頭では、2回目のサン・ルーカで決定打が生まれた。頂上まで1kmを残したタイミングでヴォークランが渾身のアタック。沿道の大歓声を受けて突き進むと、長く逃げをともにしてきたアブラハムセンとオリヴェイラを振り切り、独走態勢に持ち込んだ。 「この3人なら僕が一番上れることは分かっていたんだ。だから、考えるべきこととしてはアタックすべきポイントだけだった。正直どこまでタイム差を広げられているのか分からなかったのだけれど、ひとりになった以上はフィニッシュまで急ごうと思って走ったよ」(ヴォークラン)
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