「逆走チャリ」「信号無視チャリ」の一掃まであと1年半…危険自転車の罰則強化が"序章"にすぎないワケ
■歩道を走るママチャリは全員違反に? じつは、ママチャリ乗りはほぼ全員、青切符の可能性がある。なぜならば「徐行(時速7.5km以下)でない歩道通行」は全部違反だからだ。 これも青切符113項目の中に入っている。歩道のママチャリは大抵12km/h前後で走っているから、ほぼ全員だ。 ただ、こういうのを取り締まり対象にすると、取り締まられた側は「運が悪かったわね」で終わりになるだけで、バカバカしいことこの上ない。 逆に即、事故原因となる「逆走」「信号無視」「ながら」「酒気帯び」などは見つけ次第、即、取り締まってほしい。 またそれ以上に、とんでもないスピードでペダルも漕がずに歩道を走って行く「電ジャラス」違法モペッドどもは、即、没収にしていただきたいものだとも思う。 いずれにせよ、あと1年半の間に、自転車周辺にはいろいろなことが起きるだろう。自転車だけではなく、LUUPに代表される特例特定小型原動機付自転車についても、いろいろな危惧があるが、これはまた別の項目で書こう。 ---------- 疋田 智(ひきた・さとし) 自転車評論家 1966年生まれ。東京大学工学系大学院(都市工学)修了、博士(Ph.D.環境情報学)。学習院大学、東京都市大学、東京サイクルデザイン専門学校等非常勤講師。毎日12kmの通勤に自転車を使う「自転車ツーキニスト」として、環境、健康に良く、経済的な自転車を社会に真に活かす施策を論じる。NPO法人自転車活用推進研究会理事。著書に『ものぐさ自転車の悦楽』(マガジンハウス)、『自転車の安全鉄則』(朝日新聞出版)など多数。 ----------
自転車評論家 疋田 智