これは「とんでもないドラマだ」!第1話の終盤でいきなり…ドラマ好きコラムニストが驚いた「意外な展開」と「映像のスゴさ」
見応えと力強い展開
『オクラ~迷宮入り事件捜査~』は、主人公の刑事(反町隆史)は、証拠捏造するダークな刑事であった。 物語は、軽めの味わいを見せながら、警察内部の暗黒部分に入っていく。 警察内部ものは、意外な人物がワルであったと展開するものが多く、少しそこに既視感がある。毎回、えっと驚く展開を見せているのだが、記憶に残るような大どんでん返しがあるのか、見終わったらすぐ忘れそうなものになるのか、これからである。 『ライオンの隠れ家』は最初に出て来た情報があまりにも少なかった。 主人公(柳楽優弥)とその弟(坂東龍汰)の穏やかな生活が丁寧に描かれていた。 このドラマの魅力は「ふだんの生活」をしっかり描いているところにある。不思議の少年が現れて一緒に暮らすのだが、それでも「まっとうな生活」を送るために主人公は努力する。そこがとても見応えがある。 最初は謎だった情報がすべて「ひとりの少年を守るため」という一点でつながって、実に力強い展開を見せている。 とんでもなくおもしろい。
予想を裏切る意外なシナリオ
『海に眠るダイヤモンド』は小さい島に5000人の人が住んでいた活気に満ちた風景を見せてくれて、わくわくする。 ただ、物語は現代(2018年)と昭和中期を行き来して、行き先がわからない。 ドラマ中盤6話では賢将(清水尋也)と百合子(土屋太鳳)が結婚し、進平(斎藤工)とリナ(池田エライザ)には子供が生まれた。鉄平(神木隆之介)と朝子(杉咲花)は仲睦まじく付き合っている。 ただ、この3組とも、かなり未来に不安を感じさせる3組であり、このドラマはいったい誰の何を描こうとしているのか、まだわからない。 この4つは1話で驚かされたドラマである。 ただまったく違うパターンのドラマがある。 1話はふつうだったのに、中盤から驚き大爆発のおもしろドラマが『全領域異常解決室』である。 5話と6話ですごく驚かされた。 全領域異常解決室は警視庁内には大和朝廷の時代からある捜査機関だという。大陸から「国家システム」を持ち込んだ一団が、一緒に運び込んできたものだろう。 最初のうち、ちょっと不思議な事件を解決する「オカルト」捜査ドラマだとおもっていた。1話で血が抜き取られて身体が消えるという事件は、事前に自分の血を抜き取って衣服だけ脱いでばらまいておくというトリックだった。2話女子高校集団失神事件は、古井戸を埋めてしまったためにメタンガスが発生していたからだと解き明かされた。 オカルトチックな事件も近代捜査によって明らかになる、というお話かとおもいきや、まったく違った。