日本株、AIブームのおかげで「2025年に大成長」が予測される超注目業界の「プロ厳選・再評価銘柄5選」を実名紹介
2024年の日本株市場では、生成AI(人工知能)分野への期待が膨らんだ半導体株の上昇も新NISAマネーの流入とともに日経平均株価を押し上げる原動力を担った。特に1月から3月にかけては目覚ましい上昇を記録した半導体株だが、その後は中国向け輸出規制への警戒感などが重なり、ひと握りの優位性を確保している企業以外は失望売りを招く展開に至っている。 【マンガ】5200万円を相続した家族が青ざめた…税務署からの突然の“お知らせ” 例えば、生成AI対応のGPU(画像処理半導体)で圧倒的なシェアを持つ米エヌビディアの株価は年初から一時3倍以上となる場面もみられた半面、半導体株全体の代表的な指標である「フィラデルフィア半導体株指数(SOX)」の上昇は2割程度にとどまっていることからも明らかだ。 もっとも中長期的な視点で見れば、半導体市場は依然として成長ステージにあるとみてよさそうだ。世界的な業界団体「SEMI」では、2025年の半導体製造装置市場は前年比17%増の成長を遂げると予測している。特に2025年はAI向けデータセンター投資の本格化が期待されており、関連企業の収益拡大を支える期待は大きいだろう。 とりわけ日本企業はGPUやAI用HBM(高帯域幅メモリー)関連の素材や製造装置で強みを持つ企業も多い。中国での半導体輸出規制の強化を警戒する動きも見られるが、AIの成長を考慮すれば、中長期的な投資妙味があるといえそうだ。
東エレク(8035)
■株価(12月20日時点終値)23,860円 半導体前工程製造装置の世界的なリーディングカンパニー。露光、成膜、エッチング、洗浄といった前工程の主要4工程すべてに製品をラインナップし、戦略的にAI関連需要を取り込む方針を掲げている。台湾での拠点拡充を通じた専業半導体ファンドリーTSMCとの連携強化も、同社の成長を支える重要な施策となるだろう。 生成AI向け半導体やHBM(高帯域幅メモリー)、ロジック半導体向け装置の需要は旺盛で、技術優位性を持つ同社の収益を押し上げる展開が期待できる。中国市場への依存が減少している一方で、TSMC以外にも韓国SKハイニックスなどのAI分野のリーディングカンパニーからの積極投資の恩恵を享受している点も評価ポイントだ。 中期経営計画では、AI関連の売上高比率を現行の3割から2026年3月期には4割程度に引き上げる目標を掲げており、AI向け売上高は1兆円を超える可能性がある。また、極低温エッチング装置の量産認定取得や、回路線幅2ナノメートル半導体向け製品の開発を進めるなど、先端技術を活用した競争力強化にも注力している。