アルバック、最先端の半導体製造で誇る「独占技術」の真髄
フラットパネルディスプレイ向け製造装置を主力としていたアルバックは半導体向けでも存在感を高めている(撮影:大澤 誠)
真空技術を強みに、ディスプレイや半導体、電子部品などの製造装置を手がけるアルバック(6728)。松下幸之助ら財界の著名人の出資により設立された「日本真空技術」を前身とする名門企業だ。 5月12日に発表された同社の2022年6月期第3四半期累計決算は、売上高は前期比29.2%増の1660億9700万円、営業利益は同92.4%増の195億3900万円で着地。通期では、売上高2100億円(前期比14.7%増)、営業利益265億円(同54.1%増)を見込んでいる。 2017年6月期には液晶ディスプレイや有機ELなどのFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置が売上高のおよそ50%を占めていた同社だったが、ここ数年の成長を牽引しているのは、半導体や電子部品の製造装置だ。 前2021年6月期までの4年間で、売上高のうち前述のディスプレイ向けが占める割合は50%から24%にまで低下。逆に、半導体製造装置と電子部品製造装置の割合は15%から30%にまで倍増。同社内での売り上げシェアが逆転しているのだ。 同社は中期経営計画において、2023年6月期の営業利益を2020年6月期比で倍増の380億円とする計画を掲げている。達成に向けて大きなカギとなるのが、半導体と電子部品の製造装置、2つの事業だ。
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大竹 麗子