バブル到来か?楽観一色の資産価格が示す次なる危機の芽
FRBの「タカ派」姿勢が鮮明となり、米国株は大幅下落(写真:ブルームバーグ)
12月18日、FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)は大方の予想通り0.25%の利下げを決定した。ただし、来年は利下げのスピードが緩まるとの見通しを示したことを受け、株価は久々の大幅下落となった。 その一方で、このところの株式市場、とくにアメリカ市場における強気姿勢は非常に顕著である。各種のセンチメント調査によると、機関投資家も一般投資家も強気一色だ。また、こちらは本音かどうかわからない点もあるが、企業経営者の景気見通しもやはりかなり強気である。 これらの強気ムードには、11月大統領選挙でのトランプ再選も大きく影響している。かつてトランプに批判的だった企業経営者も、今度ばかりは軒並みトランプ詣でに走り、多くのアメリカ人は「経済政策に関してはトランプならうまくやるに違いない」と高い信頼感を示している。 だが、過去の経験則から言えば、このような楽観一色の中にこそ危機の芽が生まれるのである。
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田渕 直也