「ずっとうっすらお金がない」という悩みをプロ奢さんに相談したら「“自由”に食傷してるだけ」と諭された
晩婚化、個人主義…そんなオープンワールドゲームに僕らは耐えられないのかもしれない
プロ奢さん: そもそも35歳過ぎて「趣味に金使ってる」状態って、最近始まったビックリイベントなので、できないのは動物的には正しいですけどね。 天野: もっと自由が制限されてて当たり前だと。 プロ奢さん: その歳だと、お金は子供のために使うだけなんで。 社会全体が晩婚化してるけど、“自分の趣味にお金費す”なんて、変わった人じゃなきゃ続けられませんよ。 天野: じゃあ、僕の悩みは「お金がない」じゃなくて… プロ奢さん: 「子供がいない」なんじゃないですか? 天野: それはぶっちゃけ間違いないです… プロ奢さん: 『新R25』が好きな人とかは、「自由に、個人主義でいたい」って人が多いと思うんですけど、それは人生に再現性がないですよ。 だって金って毎年出てくるんですよ。 「毎年数百万円、自由に使いつづけてください」って言われたら、そんなに使い道考えられます? そんな大喜利やらされて、平気でいられるのっておかしいじゃないですか。 それのどこが自由なの? って話なんですよ。 天野: たしかに… 「自由に何でもしていい」ことに嫌気がさして「俺は無課金で行く」みたいなことになってるのかもな。 プロ奢さん: 食傷気味なんじゃないですか、オープンワールドみたいなゲームに対して。 天野: やっぱり「東京」なんで、まわりに派手にお金を稼いで、使っている人がたくさんいて… それに食傷して、欲望がなくなってるっていうのはあるかもしれないですね。 プロ奢さん: 友達がプロアクションリプレイ(※かつて販売されていた、ゲーム改造ツール)で最強ポケモンを作ってきたら、「そんなのつまんねえだろ」って言いたくなる。 そりゃ無課金でやりたくなりますよ。 天野: 面白くなくなることがわかりきってるから。 プロ奢さん: だからと言って面白い遊び方を自分で決めることもできないから、どうしたらいいんだろう?ってなっちゃってるけど、安心して結婚して子供を持つのがいいと思います。 歴史上みんなそうやってるんで。 天野: そこになるのか~~~。 プロ奢さん: 何もない場合は王道で行くのがいいじゃないですか。 「明確に将来やりたいことがない…じゃあとりあえず大学行こうか」って。 今までの人生ずっとそうしてきたのに、急に「もう大人だから自由にしなさい」って言われちゃってるから、何をしたらいいかわからなくて困ってるんですよ。 天野: 最初は「お金がない」っていう悩みのつもりでいたのに、「お金の使い道がない」だけ。むしろ「お金ある」っていう話になりましたね(笑)。 逆すぎて、今うまく受け身取れてないって感じです。 プロ奢さん: ウソじゃない、真実の取材はそういうものです(笑)。 天野: でも…この悩みはプロ奢さんに聞いてよかったなという感覚がありますね。 編集しながらちゃんと咀嚼したいと思います。 ということで、耳が痛いことを言われてしまいましたが、まとめると… ・欲望がないから、お金の使い道を企画せず、漫然と浪費している。 ・無課金で自分の力を認めてほしいと思っているので、縛りプレーを課している。 ・金銭的に人に「勝たなきゃいけない」と思っているので、勝てない勝負ができない。 ・まわりは環境を変えて「課金ゲー」をやっているが、「寂しい」と言いづらい。 ・家庭を持って自由を制限しろ(!)。 こんな感じ。残酷な正論ですね。 漠然と「お金がない」と思っている皆さん、グサッと来ましたか? ぜひぜひ感想をXなどで教えてください! 〈取材・文=天野俊吉(@amanop)〉