これに気付かなければ今の成功はなかった…稲盛和夫が断言する「生まれ持った能力」よりも大事な2つのこと
■「考え方」で結果は何十倍もすばらしくなる マイナスとまではいかないけれども、点数としてはあまりよくない考え方をしていたとします。 もし、先ほどの頭のよい子が10点の考え方をしていたとすれば、80点(能力)×30点(熱意)×10点(考え方)となり、人生の点数は2万4000点となります。ですが、すばらしい考え方をしていて、その点数が80点だとすれば、もう何十倍と結果は変わってきます。 学校の成績はあまりパッとしなかったけれども、大人になり、年をとるにつれて、すばらしく立派になったという人を、みなさんも知っていると思います。 みなさんの近所の人たち、お年寄り、親戚の人の中に、そういう人がいるかもしれません。 逆に、高校、大学と頭がよくて、「あの家の子はたいへん頭がよいそうだ」と近所で評判にもなっていたのに、決して立派とはいえない大人になっているというケースもあります。 人生において「熱意」と「考え方」が違っているのです。中でも「考え方」です。考え方は人生の結果に大きな影響を及ぼします。みなさん、ぜひすばらしい考え方を身につけてください。 ■「よい考え方」=「思いやりのある考え方」 私がみなさんに話している「考え方」とはどういうものなのかといえば、思想、哲学と言い換えてもよいかもしれません。どういう思想を持つのか、どういう哲学を持つのかによって人生は決まっていくのです。 結論からいえば、よい考え方、すばらしい考え方とは、美しくて思いやりのある考え方です。美しくて、優しくて、思いやりに満ちた心を持っているということが、よい考え方となるわけです。 悪い考え方とは、自分だけよければいいというエゴ丸出しの心です。他人への親切心、他人への感謝、そういうものが欠片もなくて、自分だけよければいいというエゴイスティックな考え方です。 よき考え方を持つようにしてください。