Stray Kidsが動けば世界が動く グローバルグループとして圧倒的に飛躍した2024年を総括
海外フェスと日本の大舞台で見せた進化
再契約と『ATE』のリリースの前後には複数の欧米の夏フェスに出演し、ヘッドライナーを飾った。まずは、ミラノ・サンシーロ競馬場にて開催された「I-Days Milano」。メタリカ、ドージャ・キャット、ラナ・デル・レイ、ブリング・ミー・ザ・ホライズン、Sum 41などが出演する中、K-POPアーティストとして初のヘッドライナーを飾った。全曲バンドセットにより、新旧の代表曲で約7万人のオーディエンスを盛り上げた。 その2日後にはこれまたK-POPボーイズグループとして初めてイギリス・ロンドンの「BST Hyde Park」にヘッドライナーとして出演。ハイド・パークは約5万人で埋め尽くされた。 8月には、アメリカの「Lollapalooza Chicago」に出演し、メインステージでヘッドライナーを務めた。2023年の「Lollapalooza Paris」に続き、2年連続で「Lollapalooza」のヘッドライナーに選ばれたことになる。約11万人のオーディエンスが8人を大きなシンガロングで迎え入れる中、「Chk Chk Boom」をフェス初披露。アンコールを終えてもアンコールの声が止まらず、「TOPLINE」と「Chk Chk Boom(Festival Ver.)」と「Haven」も披露した。 8月末からは、3度目となるワールドツアー「Stray Kids World Tour <dominATE>」をソウルからスタート。グループ史上最大規模のワールドツアーだ。日本公演は11月14日と16~17日に東京ドーム、フィリピン・マニラ、マカオ公演を挟み、12月5日と7~8日に京セラドーム大阪公演を行った。 筆者は東京ドーム公演の初日を見たが、1曲目に『ATE』の冒頭を飾る「MOUNTAINS」を披露。重厚なバンド演奏と低音を効かせた歌とラップで早速ドームを揺らした。苦難を乗り越えて今の場所を手にしたこと、責任と誇りを抱き、謙虚でありながらも力強く高みを目指すことなどを宿した楽曲で、経験に裏打ちされた自信と貫禄に溢れる今のStray Kidsに相応しいオープニングだった。さらに、前日にリリースされた日本2ndアルバム『GIANT』のタイトル曲「GIANT」を初披露。ダークで攻撃力全開のドラマティックなサウンドに乗せて、「まだまだ成長していく」「痛みを超えて巨人となる」「僕たちには進むべき場所がある」と、さらなる高みを約束する楽曲で新たな強靭さを見せつけた。8人それぞれの個性と進化がはっきりと見てとれたソロパフォーマンスを含む全35曲が披露され、「とにかく自分たちの音楽を多く届けたい」という想いに満ちたライブだった。 東京ドームでのライブを終えたリノがインスタライブを行い、無言で寿司とカルピスとプリンを食すというシュールな動画が配信されたことも話題に。「治一郎のプリン」や「寿司とカルピス」といった関連ワードが次々とトレンド入りし、Stray Kidsの人気を裏付けた。 大阪最終公演では日本オリジナル楽曲のクリスマスソング「Christmas Love」を初披露。バンチャンが「来年はもっとおいしくてやばい料理を準備してスキズ8年目、この8人で必ず戻ってきます!」と宣言し、早速2025年の再会を心待ちにしたファンも多いはずだ。