【40代、50代・疲れ知らずの体をつくる生活術②】サングラスをかける習慣が「紫外線疲れ」を予防する(季節の疲れ対策5つのポイント)
3.寒暖差疲労を避けるには3つの「首」に注目!
暑いので体を冷やしたい、寒いので体を温めたいときは3つの首がポイント! 夏のネッククーラー、冬のマフラーはよく知られているが、それと同じような効果が手首や足首でもあるそう。 「首、手首、足首の3カ所はまさに血流の関所といえます。 いずれも太い血管が通っているのに、皮膚が薄いので、ここを冷やしたり温めると、体温をすぐに調整することができます。 夏には冷たいタオルを手首や足首に当てる。冬には手袋やアームウォーマー、厚手のソックスやレッグウォーマーを着用したり、湯を張った洗面器(手首、足首がつかるくらい深いもの)などで手浴や足浴をするのもおすすめです」
4.夏でも冬でも湯船につかる習慣で疲れない体に
特に夏はシャワーですませてしまう人も多いのでは? しかしながら、夏でも冬でも湯船につかることは疲労を軽減するためには大切だ。 「温かな湯につかると、副交感神経が優位になり心身がリラックスします。また、温浴効果で血管が拡張し、さらに体全体に約350kgの水圧がかかるので、これがマッサージ効果になります。全身の血流がよくなるので、体の隅々にまで十分な栄養と酸素が行き渡ります。 特に足先やふくらはぎなどにはリンパがたまりがちですが、水圧のマッサージ効果でむくみの改善にも! じんわりと汗をかくことで、老廃物を体外へ排出するデトックス効果も期待できます。 また、湯の浮力で体重が通常の1/10 くらいになるため、1日酷使した筋肉や関節を休ませて、柔軟性を取り戻すことができます」 これらの効果により、1日の心身の疲れを一掃。疲労を翌日に持ち越さないことが、疲労を慢性化させない大きなポイントだ。
5.旬の食材は疲労軽減にひと役買う
旬の食材は味がよいだけでなく、その季節による体調不良にも効果がある。 「自然の食材には、陽性食品と陰性食品があります。陽性食品は寒い季節や土地でとれて、体を温める効果があります。陰性食品は暑い季節や暖かい土地でとれ、体を冷やす作用があります。 自然界はよくできていると思うのですが、旬の食材は体調を整え、その季節の疲労の種を取ってくれます。 例えば、秋冬はごぼうや里いもなどの根菜、りんご、発酵食品などの陽性食品を積極的にとるといいでしょう。春夏にはきゅうりやトマト、バナナやマンゴーなどの体を冷やす野菜や南国のフルーツ、海藻類などの陰性食品を食べるのがおすすめです。食べ物の工夫で疲れない体に導くことができます」
【教えてくれたのは】 工藤孝文さん 内科医・糖尿病内科・統合医療医・漢方医。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後は大学病院などを経て、現在は福岡県みやま市にある自身のクリニックにて地域医療に注力。専門は糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療、ダイエット治療など多岐にわたり、テレビ・ラジオなどのメディアで医療の最新情報を発信。著書に『「毎日疲れない」にいいこと 超大全』(宝島社)など多数。 イラスト/midorichan 取材・原文/山村浩子