【40代、50代・疲れ知らずの体をつくる生活術②】サングラスをかける習慣が「紫外線疲れ」を予防する(季節の疲れ対策5つのポイント)
夏の暑さ、冬の寒さ、四季がはっきりしている日本では、季節ごとに疲れ具合が変わってくる。特に寒暖差は自律神経を酷使するので、疲労の大きな原因に。そんな季節ごとの疲労原因とその対処方法を、内科医で疲労に詳しい工藤孝文さんに伺った。 寒暖差や紫外線など、私たちの環境は季節ごとに疲れの原因がいっぱい。慢性的な疲労を引き起こす大きな原因は「自律神経の働きすぎ」。これらは日頃のちょっとした工夫で防ぐことができる。疲れ知らずの体になるための5つのポイントとは?
1.紫外線疲れはサングラスで防止できる
日焼け防止のために紫外線対策をしている人は多いだろう。でも、それだけでは不十分。目から入る紫外線が全身の疲れになるというのだ。 「紫外線が目から入ると、その強い刺激が脳に伝わり、細胞を守るために活性酸素が大量に発生します。これにより自律神経が乱れ、全身の疲労感を引き起こします。また、脳は防御反応としてメラニン色素を増やすように指令を出すので、目からの紫外線でも肌の日焼けの原因になります。 こうした『紫外線疲労』を予防&軽減するにはサングラスが有効です。サングラスはつばのある帽子や日傘よりも、目に入る紫外線をカットする効果が高いので、太陽が出ている時間帯の外出時にはかける習慣をつけるといいでしょう。濃い色のレンズで紫外線カットがないものは、瞳孔が開いているところに紫外線を取り込んでしまうので注意が必要です。サングラスを選ぶ際は、薄めの色で紫外線カット率99%以上のものがベストです」(工藤先生)
2.自律神経がヘトヘトになる寒暖差を減らす工夫を!
真夏の猛暑の屋外からキンキンに冷えた室内へ、真冬は寒い屋外から汗ばむほどポカポカの室内へ。そんな経験はないだろうか? いつの季節にも冷暖房が効いた室内はありがたいことだが、着るものなどで上手に体温を調整しないと疲労の原因に! これが「寒暖差疲労」だ。 「暑い環境では副交感神経が優位になり、血管を拡張させて体温を下げようとします。一方、寒い環境では交感神経を優位にして、血管を収縮させて体温の低下を防ぎます。急激な温度変化があると、このように体温調整をしようと自律神経はフル活動。エネルギーを消費することで疲れてしまうのです。 エアコンの温度は外気温との差を5~7℃程度に設定すること。また、夏の暑い外からエアコンの効いた室内に入ったときは、汗がひいて冷える前にカーディガンなどをはおる。寒い冬は短時間の外出であっても、コートを着るなどして温度調整をするといいでしょう。 ほかに、エアコンの風が直接当たる場所を避け、夏は吸汗速乾性のインナーなどで汗冷えを防ぐ、冬ならマフラーや手袋など着脱しやすい防寒具を用意して、こまめに温度調整をするのがおすすめです。 一度、自律神経のバランスがくずれると、戻るまでに3~4時間かかるといわれています。いきなり極端な温度差の環境に入るのではなく、着るもの、はおるものを上手に使って、徐々にその環境に体を慣らすようにすると、疲労を軽減することができます」