【NBA Rakuten解説者インタビュー】大西玲央さん 「河村選手はプレシーズンで多くのことを証明した」
グリズリーズの展開が早いバスケを楽しんでほしい
――新シーズンの開幕、河村選手のNBA挑戦もあって、このタイミングで初めてNBAを観る方も多くいらっしゃると思います。大西さんがそうした方にオススメしたい注目ポイントは? 大西:河村選手を注目する方が多いと思うのですが、グリズリーズの展開の早いバスケは本当に魅力的なのでそこを楽しんでほしいです。あとは好きな選手を見つけること。ジャ・モラントみたいにプレイが派手な選手もいますし、そうした好きな選手が増えるとより楽しめると思います。NBAには魅力的な選手が本当に多いですからね。 あとはBリーグをメインに観ていた方であれば、NBAとの違いを楽しんでほしい。どっちがいい・悪いというのではなく、プレイもタイムアウト中のパフォーマンスもそれぞれの良さがある。それらの違いが楽しめるようになれば、結果的に両方のリーグの理解も深まり、NBAもBリーグももっと楽しめるようになると思います。 今シーズンは解説する時も、初めてNBAを観る方もいらっしゃるということをできるだけ意識しています。今日の中継でもディフェンスの3秒ルール(守備の選手は攻撃の選手を守ることなく制限エリア内に3秒以上とどまることができない)について説明しましたが、そうしたことはやっていきたいですね。 ――ちなみに先日NBAの開幕ロスターが発表されましたが、NBA Japanには全選手の日本語表記も掲載されています。こちらは長年大西さんが担当されていますが、かなりの人数を確認しながら作業するのは大変ですよね? 大西:僕が1人で暴走している感じです(笑)。基本的には全員一回は検索します。たとえ普通の名前でも全然違う読み方だったりする可能性があるので。新しい選手は全員検索して発音を確認するんですけど、これが結構大変で。海外の選手だと現地のリーグで出ている時の映像を確認しても、実況や解説の方が正しく言っていない可能性もありますからね。 本人の発音を確認するにも、自分の名前を言っている動画ってあまりなくて。最近ユーロリーグでは自分たちが名前を言っている音声ファイルが用意されているので、それを確認したりもします。それでも現地での読み方とアメリカでの読み方が違ったりすることもあるので、そうした事を鑑みながら一番いい仮名ってなんだろうと考える。本当に時間が掛かる作業です。開幕直前とかに突然ポンって契約する選手がいると、けっこう大変ですね(笑)。「外国語の完璧なカタカナ化なんて無理なのだからなんでもいい」という声が多いのを理解しているのですが、僕自身がアメリカに住んでいた時に名前を間違えられるのが割とストレスだったので、できる限り発音を近づけたいという想いが強いです。
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