40歳ですが、職場がブラック過ぎて辞めたいです。転職先がないまま「貯金100万円」で退職するのは無謀でしょうか?
なんらかの理由で定年前に会社を退職する場合は、その後の生活や収入に関して考えておくことが大切です。計画性を持たないと、のちのちの生活が困難になる可能性があります。 そこで今回は、自己都合で退職する場合の経済事情について解説します。退職や転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
転職希望者の平均貯金額
まずは、転職を検討している方がどれくらい貯金しているのかを見てみましょう。株式会社ワークポートでは、2020年に「働き手のお財布事情」に関する調査を実施しています。この調査によると、転職希望者の貯金額は、表1の通りとなりました。
※株式会社ワークポート《「働き手のお財布事情」に関する調査(PR TIMES)》を基に筆者作成 貯金額が「50万円以下」の割合が最も多く、次いで「貯金がない」「51万~100万円」と続きます。 転職を希望している方のなかには、計画的にお金をためて901万円以上の貯金がある方もいます。しかし半数以上は、貯金がない、もしくは貯金100万円以下である実態が明らかとなりました。
貯金100万円で退職後にどれくらい生活できるのか?
貯金100万円で退職した場合は、収入がなくなるため、生活費は貯金でまかなわなければなりません。 ここでは、100万円でどれくらいの期間生活ができるのかを見てみましょう。 総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」によると、単身世帯の消費支出は、月に15万506円とのことです。100万円の貯金を使った場合は、7ヶ月以内に貯金が尽きると想定されます。1年も生活ができないことになります。 上記は平均値での結果ですので、節約しながら生活すれば7ヶ月以上やりくりすることも可能でしょう。しかし、40歳から年金がもらえる65歳までを、貯金100万円で生活することは困難であるといえるでしょう。貯金が尽きる前に、再就職する必要があります。 一方で、退職後には、退職金や失業手当などの支給を受けられることがあります。まずは、退職後に自分がいくら受け取れるのかということと、毎月の支出がどれくらいになるのかを把握することが大切です。