「お金が貯まらない家」の共通点3つ。床にものがあるのは容量オーバーの証拠
片づけの仕事で数多くの散らかったおうちを訪問することが多いライフオーガナイザー・ファイナンシャルプランナー・家計アドバイザーの下村志保美さん。「 “貯まらない家”では、ルンバやiPadなどの家電が行方不明になりがちです」と言います。詳しく教えてくれました。
ルンバが「行方不明」になる家は、お金が貯まらない
リビングやダイニングの片づけの際に、お客様からこっそり相談される内容があります。「すみません、下村さん。お恥ずかしい話なんですが、この家のどこかにいるロボット式掃除機を一緒に探してください」、「ロボット式掃除機の充電器が見当たらなくて困っています。リビングのどこかにあるはずなのですが…」。 そう、散らかっている部屋でルンバなどのロボット式掃除機や、その充電器を行方不明状態にしている人がどれほど多いことか! なかには「見当たらないので、2台目を買っちゃいました」という方も。なんともったいない。その2台目も行方不明になったとしたら、合計で10万円以上の浪費をしていることになります。 ちなみに電話の子機やiPadなどタブレットの行方不明も多いです。ないと困るので、やむなく買いたしているお客様をたくさん見てきました。 小さいものだとSuicaに代表される交通系ICカードが、部屋の隅から何枚も出てくるお宅も。交通系ICカードは「金券」の部類に属します。つまり家中にお金を落としてはまた買いたし、また落としているということ。
床にものがあるのは「容量オーバー」の証拠
行方不明になったものは大抵、リビングの床に積み重ねられている洋服など、衣類系のものの下のほうから出てきます。「掃除機がいないんです~」とおっしゃる方のお部屋には、だいたい洋服の地層が3つぐらいのゾーンに分かれて形成されています。 このようにリビングの床にものがあふれているのは、ものが、そのお宅のリビングの許容量を超えている証拠です。目指したいのは「ロボット式掃除機がストレスなく走り回れる空間」。床の上でなにかに引っかかることもなく、スイスイと走れるスペースがつくれていれば、その空間の中でものは適量に収まります。掃除機自体も活躍できる、理想的な状態です。では、なぜ人は床にものを置いてしまうようになるのでしょうか? 人間がものを「置きやすい」と感じることが多いのは、だいたいダイニングテーブルぐらいの高さと言われています。それゆえに「ダイニングテーブルにはものがたまりやすい」という弱点があります。ただし食事をするときには邪魔になるので、今度はキッチンカウンターへ移動させます。さらにテーブルやキッチンカウンターに置ききれなくなると、今度は棚の上などに置いていきます。人はものを置くなら「平らなところ」と無意識に考えるからです。こうして移動していった結果、最終的な平面が、「床」というわけです。 あとで読む本、確認する書類、外出先から持ち帰ったバッグ、コート、室内用のパーカー、ブランケット、美容グッズ、運動器具…。「とりあえず」の床置きが繰り返された結果、先ほどお話しした“ものの地層”と化し、大物だとロボット式掃除機、小さいと交通系ICカードなどが部屋の中で遭難状態となるわけです。