アウディQ6 E-トロン 詳細データテスト 新プラットフォームの高い実力 質感と操作性は1歩後退
購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆
最上位グレードはパフォーマンスモデルのSQ6 E-トロンで、その下にはスポーツ/Sライン/エディション1の3グレードがある。パワートレインも3タイプで、プレーンなQ6はシングルモーターと小さいほうのバッテリーとの組み合わせ。パフォーマンス仕様は54psアップし、バッテリーも100kWhにアップグレード。そして、この100kWhバッテリーと前後モーターを組み合わせるのがクワトロだ。 価格は6万700ポンド(約1178万円)からだが、3500ポンド(約68万円)の追加でアップグレードできる航続距離の長いパフォーマンス仕様は選ぶ価値がある。 テスト車は限定モデルのローンチエディションで、内容的にはフルオプションのクワトロ・エディション1だ。価格は8万650ポンド(約1565万円)で、同等スペックのレクサスRZやジェネシス・エレクトリファイドGV70よりやや高いが、航続距離は2台を凌いでいる。いっぽう、ポルシェ・マカン4やメルセデス・ベンツEQE SUV 350 4マチック、マセラティ・グレカーレ・フォルゴーレとの比較では、だいぶ安価だ。 航続距離や効率、充電性能はかなりいい。新プラットフォームによる大きな進歩を期待していてさえそう言える。夏季にさまざまな走らせ方をして、電費はだいたい4.7km/kWhというのは、長期テストをしたRZよりややよく、残念な結果だったマセラティよりはずっといい。バッテリー容量はレクサスを大きく上回るので、当然ながら後続距離はかなり長く、さらに充電も早い。 とはいうものの、充電テストでは270kWという直流急速充電の公称値に補足が必要だとわかった。たしかにピークはこの数値に達するが、すぐに200kW以下へ落ちてしまう。それでも早いが、やや過大広告気味だ。
レイアウト
新開発プラットフォームのPPEを採用する最初のモデル。既存のMEB系モデルより、電気系の強化が図られた。 足回りでは、MEB系モデルに見られなかったエアサスペンションが装備可能になった。