柔道経験を活かし「ここで負けたら俺じゃない」精神で矢板中央の主将に。佐藤快風なら再び這い上がり大舞台で活躍する――それほど魅力のある選手だ【選手権】
黒帯を習得。中1、中2の頃は都大会にも出場
[高校選手権・3回戦]上田西(長野)2-0 矢板中央(栃木)/1月2日/フクダ電子アリーナ 【動画】魂のぶつかり合い! 矢板中央vs.上田西ダイジェスト 開始早々に得たPKを止められると、前半11分にはシュートのこぼれ球を押し込まれて先制点を献上。後半には持ち味であるはずのロングスローから失点し、矢板中央高は上田西高に0-2で敗れた。 主将として身体を張った守備とコーチングで、最後まで戦う姿勢を見せ続けたDF佐藤快風は「後悔の残る試合です。立ち上がりの時間帯で取られてしまったのは自分たちの弱さですし、その後の立ち直り方も油断と隙が見られ、自分たちの甘さしかなかったと強く思います」と涙交じりに話す一方で、初めて経験した選手権を「楽しすぎた」と振り返ったのが印象的だった。 佐藤の持ち味は、相手との接触を厭わない気持ちのこもった守備。試合終盤までチームメイトを鼓舞し続けるコーチングを含め、熱さを前面に出せる選手だ。そうしたプレースタイルの原点は幼少期の頃まで遡る。3歳から柔道を始め、小学2年生からはサッカーとの兼任を続けてきた。 足立区立第十三中学に進んでからも柔道との掛け持ちは続き、部活動でサッカーを続けながらも近所の柔道教室に週1回通い、黒帯を習得したという。中1、中2の頃は都大会にも出場しており、重量級でベスト4入り。高校の柔道部から誘いもあった。 「柔道の経験がサッカーに生きている。柔道では身長が190センチ近くあったり、体重が200キロあたりする選手や大人と対戦していた。自分の倍以上ある選手にも食らい付かなければいけないと柔道で学んだので、サッカーもデカい相手の方が燃える」。彼の言葉通り、柔道の経験はサッカーにも生きている。 中1、中2の頃は東京都選抜に選ばれ、キャプテンも任されたが、当時はコロナ禍の真っただ中で思うように活動できなかった。「都内の高校で勉強を優先しながら部活もやろうと思っていた」と振り返るが、中2の冬に見た選手権の舞台に憧れ、矢板中央への進学を決意したという。 「赤い壁と呼ばれるスタイルに惹かれたし、コーチ陣の熱力も魅力でした。自分の青春を捨てても良いから、高校サッカーに打ち込みたいと思った。250人という大所帯の中でスタメンを取るのはどれだけ大変かは、行った人にしか分からない。それでも、チャレンジしたかった」
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