46歳の競輪選手が強制引退の大ピンチ 夏の甲子園で活躍した愛息の言葉で奮起「奇跡起こすしかない」
玉野競輪のナイター「KEIRIN HOTEL10杯(F2・ガールズ)」は9日、最終日を迎える。10レースのチャレンジ決勝を走る地元の坂本智哉(46歳・岡山=82期)に話を聞いた。 競走得点は70点を切って3期目に入り、代謝制度(成績下位が強制引退となる制度)に引っ掛かりそうな46歳のベテラン選手・坂本智哉。選手生命の大ピンチで、一戦一戦が勝負になる。 「(7~9月は)誘導員の差し込みの失格で3か月のあっせん停止。残りは12月までだけど、ペナルティーで追加はもらえない。もしかしたら(あっせんが)3本の月があるかもしれないけど、基本は月に2本。そして競走本数も足りず、見なし点になる。これは7着より競走得点が低いから50何点。とにかく不利な材料しかないけど、自分を信じて奇跡を起こすしかない!」 かなり苦しい状況でも、坂本の心は燃えている。その理由を尋ねると「最初は、もう辞めても良いかなと思った。だけど息子がもう少し走っている姿を見たいと…。その長男は夏の甲子園に出場。ノーシードの岡山学芸館高校だったけど、3回戦まで行き4番バッターとして活躍した。大学に進んで野球を続けるみたい。頑張っている息子にそう言われると、親父としてもね」と笑顔を見せた。 いつも仲間からの横断幕も多い坂本。家族愛に支えられて、決勝でも上位を目指す!(町田洋一)