暑くてもぐっすり眠れる! 朝起きたときから始めるべき快眠生活習慣をチェック
暑さで寝苦しい日が続きますね。でも、眠りのモヤモヤは、暑さだけが原因ではないことも。 夜にぐっすり眠るためには、朝起きたときからの行動が深く関わっているのです。 【画像で見る】寝つきがぐんとよくなった! 体内時計を整える朝習慣とは? 今回は、快眠セラピストの三橋さんに、朝から晩まで簡単にできる快眠習慣を教えてもらいました。 夜眠れるようになれば体調も万全。夏バテも怖くありません! ▶︎教えてくれたのは 三橋美穂さん 快眠セラピスト。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決した経験を持つ、睡眠環境のオーソリティー。睡眠に関する講演や執筆活動など幅広く活躍中。著書に『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』(三笠書房) ほか多数。 * * * ■朝:明るい光と朝食で体内時計を整えよう ■一度目が覚めたら、目を閉じない 「一度目が覚めたらぼーっとしていても、目を閉じずに一点を見つめましょう。目に光が入ると眠気を促す睡眠ホルモン・メラトニンの分泌量が減り、脳がスッキリしてきます。朝日が入るようにカーテンを少しあけておくのも手です」 ■起きたら窓のほうを向いて明るい光を浴びる 「体内時計の周期は24時間より少し長めです。しかし、朝、明るい光を浴びることでその時計がリセットされ、一日の体のリズムが整います。朝起きたらカーテンをあけて窓のほうを向き、全身に明るい光を浴びましょう」 ■起床後、1時間以内に朝食をとる 「朝、光を浴びたら、起床後1時間以内に朝食をとりましょう。胃腸をしっかり動かすと体内時計が調整され、睡眠、自律神経、体温、ホルモン分泌のリズムが整います。食欲がなければスープや果物1切れでもOKです」 ■日中:午前中に浴びる太陽光がカギ! 昼寝は15時までに ■歩いたり、外を見たりして電車の窓から30分以上日の光を浴びる 「『午前中に浴びる30分程度の太陽光は睡眠薬1錠分に当たる』といわれるほど、程よく太陽光を浴びると夜ぐっすりと眠れます。直射日光でなくても、ひなたに近い日陰を歩くのでも十分。また、電車では車窓から外の景色を眺めて目から明るい光を入れましょう」 ■可能なら15時までに20分以内の昼寝をする 「昼寝をすると午後の活動量が上がり、睡眠の質が高まります。ポイントは長さとタイミング。夜の睡眠に影響しないように、就寝8時間前までで、深い睡眠に入る前に起きること。15時までに、20分以内の昼寝がベストです」 ■効果的な昼寝のしかた ・横にならない 寝過ぎてしまわないように横にならず、机でうつ伏せ寝や、いすに座ったまま寝るのがコツ。 ・昼寝前にコーヒーを飲む 昼寝の前にコーヒーを飲んでおくと、カフェインの覚醒作用で目覚めがスッキリ! ・アラームをセットする 安心して眠るために、20分以内に起きられるようにアラームをセットしておきましょう。 ■夜:明るさや入浴時間を調節してスムーズに眠りに向かう ■夕食時の照明は夕陽色。寝る1時間前からその半分の明るさに 「日中は活動を促す明るい白色系、夕方以降、特に夕食の時間は夕陽のようなオレンジ色の照明をともすことで眠るための準備に。就寝1時間前には夕食時の半分の明るさに。目から入る光の量を減らして自然な眠気を促します」 ■シャワーは足湯をしながら浴びる 「ぐっすり眠るには、暑い日でもぬるめのお湯に15分ほどつかるのがおすすめ。湯船に入るのがおっくうな場合は足首までお湯につける足湯をしながらシャワーを。血流が促され、寝つきがよくなります」 ■就寝時間より入浴する時間を決める 「寝る時間が遅くなりがちな人は、就寝時間を決めるよりまず入浴時間を決めてみましょう。例えば、23時に就寝するなら21時半に入浴。するとだいたい1時間半後の23時ごろに眠気が訪れて、寝つきがよくなり早く眠れますよ」 ■お茶やコーヒーなどのカフェイン飲料は寝る5~6時間前までに 「カフェインの覚醒作用は約4~7時間続くので、カフェイン飲料は夕方までに飲むのが無難。コーヒーだけでなく、緑茶や紅茶、多くの栄養ドリンクにも含まれています。夜飲むなら、麦茶やそば茶などのノンカフェイン飲料に」 ■豆電球は消して寝る 「睡眠ホルモン・メラトニンは暗いほうが分泌されやすいので、寝室が明るいと眠りが浅くなります。寝室は豆電球も消して真っ暗が理想的。不安な場合は、光が直接目に入らないフットライトが便利」 * * * 夜にうまく眠るためには、朝から意識的に行動することが大切なんですね。しっかり眠って疲れをとり、長い夏を乗り切りましょう! イラスト/ちばあやか 編集協力/山本美和 文/さいとうあずみ