自民総裁選、最多9候補の論戦に火ぶた-横顔と主要政策・発言
高市氏は9日の出馬会見で、総合的な国力を強化するために「何よりも経済成長は必須」だとし、財政出動の重要性を前面に押し出した。大胆な「危機管理投資」と「成長投資」で、「安全・安心」の確保と「強い経済」を実現するとも述べた。
主要政策:
河野太郎デジタル相
3回目の挑戦となる。世論調査で人気が高い石破、小泉両氏の支援も得た「小石河連合」で臨んだ前回総裁選は議員票が伸びず、岸田首相に敗れた。61歳。今回は3氏とも立候補した。米ジョージタウン大学を卒業し、英語に堪能。外相や防衛相を歴任した。自民党内で唯一存続を決めている麻生派に所属している。
「脱原発」を主張してきたが、最近は原子力発電所再稼働への反対姿勢を軟化させている。出馬会見では、原発の建て替えも選択肢と踏み込んだ。選択的夫婦別姓も認めた方がいいと語った。政治資金の不記載があった議員には同じ額を返還するよう求めた。
主要政策:
上川陽子外相
最後に出馬表明した。71歳。東京大学卒業後、三菱総合研究所研究員や米国留学を経て、政策コンサルティング会社を設立した。男女共同参画担当相も経験し、女性活躍に尽力していることで知られる。岸田派に所属していたが、推薦人集めは「派閥という枠組みの中で考えていない」とし、他派閥の議員からも支持を集めた。
11日の出馬会見では「覚悟を持って国難にあたり、日本の新しい景色をつくっていく」と発言。経済財政政策を優先課題の一つに掲げ、物価対策と賃金アップ、成長産業の育成、経済・財政の強じん化の三項目を柱に据えた。法相時代にはオウム真理教の元教祖、麻原彰晃(本名・松本智津夫)元死刑囚ら13人の死刑執行命令書に署名した。
主要政策:
小林鷹之前経済安全保障担当相
49歳の小林氏は、若い世代のリーダーの一人と目されている。中堅・若手議員の支持を得て8月19日、一番乗りで立候補表明の記者会見を行ったが、知名度不足は否めない。ただ、出馬することで将来の首相候補として自民党員や有権者に名前を知らしめることになる。