自民総裁選、最多9候補の論戦に火ぶた-横顔と主要政策・発言
主要政策:
小泉進次郎元環境相
初当選は自民党が野党に転落した09年の衆院選。小泉純一郎元首相の次男で、新人議員時代からその言動はマスコミに取り上げられた。環境相時代には、気候変動問題への取り組みは「セクシー」であるべきだと発言したことや、現役閣僚として初めて育児休暇を取得したことでも話題になった。43歳。
出馬会見では「聖域なき規制改革」「自民党を変える」「昭和の終身雇用モデルは通用しない」など父親をほうふつとさせるような力強い言葉で改革姿勢を訴えた。中堅・若手議員のほか、同じ神奈川県連に所属する菅義偉前首相らの支援を受ける。経験不足を指摘する声もあるが、政権を獲得できれば「足りないところを補ってくれる最高のチームを作る」と話している。
首相に就任した場合、できるだけ早期に衆院を解散し、自らの改革プランについて「国民に信を問いたい」と宣言している。政治改革、規制改革、選択肢拡大の「三つの改革」を1年で断行するとの考えも示した。政策活動費の廃止、解雇規制の見直し、ライドシェアの全面解禁、選択的夫婦別姓の導入などに取り組む考えだ。
主要政策:
高市早苗経済安全保障担当相
英国の故サッチャー元首相を目標とする。松下政経塾出身の63歳。初の挑戦となった前回の総裁選では安倍元首相の支援を受け、議員票では岸田文雄首相に次ぐ2位につけた。当時は高市氏の推薦人だった小林氏が今回出馬することで、保守系議員の支持が分散する可能性がある。「経済成長をあくまでも追い求める」と成長分野などへの「戦略的な財政出動」を唱えている。
8月15日の終戦記念日には毎年、靖国神社への参拝を続けている。30日に刊行した編著書「国力研究 日本列島を、強く豊かに。」(産経新聞出版)では、「わが国自身の防衛力」を不断に強化することが必要不可欠と主張。非核三原則のうち、「持ち込ませず」は米国の拡大抑止を期待するのなら現実的ではないとの考えを示した。