「北朝鮮がロシア派兵」その情報に現実味はあるか、兵士1万2000人、砲弾800万発の支援は可能か
同日、ウクライナ国防省情報総局トップのキリーロ・ブダノフ局長は、アメリカメディアとのインタビューで「ロシア東部での訓練中の北朝鮮部隊に1万1000人近くの北朝鮮兵士がいる」と打ち明けた。「11月1日にはウクライナに対する戦闘の準備ができている。まず2000人がロシアのクルスク州に向かう」と述べた。 10月18日には、ウクライナ戦略的コミュニケーション・情報安全保障センターがSNSで「北朝鮮兵士がロシア極東の訓練施設でロシア軍の装備を手にしている」とSNSで動画とともに明らかにした。翌19日にはアメリカのCNNが、同センターから入手したものとして「ロシアに到着した北朝鮮兵士の帽子や軍服などのサイズを記入する用紙が存在している」と報道している。
その後、前出のウクライナ国防省情報総局は10月24日、ロシア東部で訓練を受けた北朝鮮軍の最初の部隊が、クルスク州の戦闘地域に到着したと発表した。 一方、2024年10月18日に韓国の国家情報院が、「ロシアへ派兵するための特殊部隊兵力が移動を開始した」と明らかにした。 国家情報院によれば、2024年10月8~13日まで、ロシア海軍の輸送艦で北朝鮮特殊部隊をロシア地域に移送していることを捕捉し、北朝鮮軍の参戦開始を確認したと結論付けている。これにはロシア海軍所属の上陸艇4隻と護衛艦3隻が同期間、北朝鮮東部・清津(チョンジン)や咸興(ハムン)、舞水端(ムスダン)付近から北朝鮮の特殊部隊1500人をロシア・ウラジオストクに運んだ。これが第1回目の移送で、まもなく第2回目が行われるという。
またロシア空軍所属のAN124輸送機がウラジオストクと平壌を随時行き来している、と付け加えている。AN124は、量産された機体としては世界最大のものだ。 ■韓国情報機関の情報 さらに国家情報院は、北朝鮮兵士がロシアの軍服と武器を支給され、北朝鮮人と顔格好が似ているシベリアのヤクーツクやブリヤート地域の住民に偽装し、また身分証明書も支給されているとみている。また、国家情報院のリリースには記載されていないが、派遣される北朝鮮兵士の数は1万2000人と明らかにしている。