大掃除で手こずる水回りどうする?場所と汚れ別の攻略法を掃除のプロが解説
【浴室】 〈カビ〉カビキラー(ジョンソン)など塩素系の洗剤をカビにスプレーします。ジェル状タイプもあり、タイルの目地やゴムパッキンに塗ると効果的です。洗剤をなじませ、水で十分に洗い流し、乾いた布でから拭きします。 〈皮脂汚れ・水アカ〉カビを取った後、気になる箇所に酸性の洗剤をかけて、スポンジなどでこすります。水で洗い流したら、仕上げに水気をしっかり拭きとってください。これで、浴室はピカピカになります。 【洗面台】 洗面台では歯を磨いたり、顔を洗ったりするため、皮脂や石けんかすが付着します。化粧品が飛び散った油汚れもあります。スポンジに浴室用の酸性洗剤をつけて、洗面ボウルをこすりましょう。ボウルに水をかけて汚れを洗い流し、乾いた布でボウル全体の水気を拭き取ります。排水口のぬめりは、キッチンと同じく泡洗浄がおすすめです。 【トイレ】 便器の汚れは主に尿石です。尿酸が固まって黄ばみから黒ずみに変化します。尿石に効果があるのは、サンポール(KINCHO)など酸性の洗剤です。便器の内側に洗剤をかけて、上からクリーナーシートを貼りつけると、なじみやすくなります。しばらくしてシートごと流しましょう。ブラシでこするとこびりついた汚れもすっきり落ちます。塩素系ではありますが、トイレハイター(花王)も漂白成分が入っていて、キレイになります。
洗濯槽もきれいに
見逃しがちなのが、洗濯機の汚れです。とくに洗濯槽は外から見えないため、掃除を怠ると、カビや石けんかすで驚くほど汚れてしまいます。洗濯機のふたを開けたとき、嫌な臭いがしたら、洗濯槽はカビだらけだと考えた方がいいそう。春日さんは「みなさんの想像の10倍は汚れています。黒カビは根を張るので、なかなか取れません」と警告します。 洗濯槽の掃除に使う洗剤にも、塩素系と酸素系の2種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。塩素系の代表は洗濯槽用のカビキラーです。カビに対する効果は絶大ですが、つけおきの時間がかかります。「説明書きには、つけおきの必要がないとありますが、実際には最低3時間から1日くらいおいた方がいいでしょう」 春日さんのおすすめは、発泡タイプの酸素系洗剤「カビトルネード Neo 洗濯槽クリーナー」(リベルタ)。泡で汚れを一気に剥がしてくれるので、時間がかかりません。汚れが浮いてくる様子が確認できるのもポイントです。「発泡タイプはつけおきが不要なので時短になります。ただし、黒カビは深く根を張るので、完全に除去したい場合は、塩素系クリーナーでつけおきするなど使い分けるのがおすすめです。洗浄後の防カビにもなります」
掃除はライフスタイルに合わせる
年に1度の大掃除でくたくたに疲れるよりも、毎日こまめに掃除をした方が効率的という考え方もあります。「ただ、共働きの家庭などでは毎日の掃除はハードルが高い。かといって年末の大掃除もキツイですよね。そういう方は視点を変えて、プロに頼むことを選択肢に入れてはどうでしょうか。汚れが蓄積しやすく、掃除が難しい場所だけプロに頼るのもありです。いったんプロにピカピカにしてもらって、その後は普段の掃除で『きれい』をキープするのもいいかもしれません。ストレスをため込まないよう、ライフスタイルに合った掃除方法を選んでください」と春日さんはアドバイスしています。 (読売新聞メディア局 後藤裕子)