復活期す片岡大育は病に負けず 親子タッグで7年ぶり首位浮上
◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 2日目(23日)◇芥屋GC(福岡)◇7274yd(パー72)◇曇り(観衆2421人) 【画像】プレーオフ連勝がかかる松山英樹が無念の棄権 2017年を最後にタイトルから遠ざかるツアー3勝の片岡大育が、優勝争いの場に戻ってきた。初日「67」で6位発進を決めると、2日目は7バーディ、1ボギーの「66」をマーク。当地での自己ベストスコアを1打更新し、通算11アンダーの単独首位に浮上した。トップに立つのは、17年「カシオワールドオープン」第1ラウンド以来となる。 19年に7年間保持したシードを喪失。翌20年末に発症した顔面神経麻痺はスイングにも影響し、高い精度を誇った持ち球のフェードからドローへの切り替えを強いられた。「お医者さんから神経麻痺になった人はコンタクトと相性が悪いって言われて」と現在は度入りのサングラスを使用。体の状態を受け入れ、以前までのスタイルを変えながら復活への道を歩んできた。 QTランキング2位で迎えた今季、これまでのレギュラーツアー10試合(棄権2試合を含む)で予選通過できたのは「中日クラウンズ」のみ。「ティショットも、アイアンショットも曲がるし、状態がすごく悪かった」とスイングの立て直しを急ぎ、クラブも大半を見直したという。
ボールはブリヂストンと契約を結ぶが、クラブ契約はフリー。「各メーカーさんに色々お願いしたらすごく対応してくださって。少しずつ噛み合わせながらやってきたら先週のオープンウィークでちょっとつかんだ気がした。初日は恐る恐るだったけど、昨日よりも今日とだいぶ手に馴染んでいい感覚が出てきた」。必死に再構築してきたスイングと合わせ、ようやくギアも「全てそろった」段階になった。 復調を目指して取り組んできたとはいえ、リーダーボードのトップに名前が載るのは「まさか」でもある。「この調子で続けていきたい。(あすへの)変更点はゼロです」と晴れ晴れとした表情で言い切った。