日本上陸も間近!? 音楽聴き放題ストリーミング配信サービス「Spotify」
音楽聴き放題ストリーミング配信サービス「Spotify」がサービスの提供範囲として新たに20ヶ国を追加しました。これにより従来の35ヶ国から、55ヶ国まで提供エリアが拡大。さらに、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイス向けに無料サービスを提供開始したことから、業界に大きな衝撃を与えました。日本向けのサービスは現在準備中ですが、Spotifyの概要と日本上陸が市場にどのような変化をもたらすのか見てみましょう。
55ヶ国で音楽ストリーミング配信サービスを展開
Spotifyは、2006年夏にスウェーデンで創業した企業です。2008年10月に同名の音楽ストリーミング配信サービスを開始後、ヨーロッパで数多くのユーザーを獲得してアメリカへと進出。そして今回、提供エリアは55ヶ国にまで拡大しました。 「iTunes」のようなダウンロード配信サービスと異なり、楽曲をストリーミング再生で楽しむのが特徴です。Spotifyが提供する楽曲数は2000万曲以上。アクティブユーザー数は2400万人を超え、そのうち課金ユーザーは600万人に達するといわれています。 現在Spotifyが提供しているサービスは、3~4曲程度に1回の割合で広告が流れる無料プラン「Free」と、月額9.99ドル(米国)の有料プラン「Premium」の2種類です。 従来は、PC向け広告付き無料プラン「Free」、月額4.99ドル(米国)のPC向け広告なし有料プラン「Unlimited」、モバイルデバイスにも対応した月額9.99ドル(米国)の有料プラン「Premium」という3種類でしたが、新たにモバイルデバイスへの無料対応が行われたことで、プランが2種類まで絞り込まれました。
人気の秘密は手軽かつ高音質なストリーミング
なぜSpotifyがここまで絶大な人気を誇っているのでしょうか。一番の理由は、やはり“無料で多彩なジャンルの音楽を聴けるから”です。Spotifyでは一部制限はありますが、無料プランでもさまざまな楽曲を聴くことが可能です。 また、ストリーミングながら遅さがほとんど感じられないのも大きな特徴です。まるで端末内のファイルを再生しているかのように、サクサクとストレスなく聴くことができます。加えて楽曲保存用にストレージ容量を必要としないのも、ストリーミングならではのポイントといえるでしょう。 肝心の音質についてもSpotifyは非常に好評で、有料プランなら最高320kbps(Ogg Vorbis)の高ビットレートで楽曲再生ができます。iTunes Storeの楽曲ダウンロード販売が256kbps(AAC)であることを考えると、聴き放題でこの価格設定はかなりお得といえます。 なお、新しくなった無料版については現在のところビットレート関連の公式データはありませんが、従来のプラン体制では「Free」が最高96kbps、「Unlimited」が最高160kbps、「Premium」が最高320kbpsでした。