投資の運用益「172億円」を生み出す”特異な手法”を公開…!《投資の天才》コーエーテクモ襟川恵子会長「爆益の秘密」
コナミやスクエニも及ばない
ここまで、コーエーテクモHDの営業外収支を中心に見てきましたが、実は本業のゲームやエンタメ事業も過去最高水準の業績で、絶好調です。図表6は、コーエーテクモHDの過去10年間の売上高、営業利益、営業利益率をグラフにしたものです。 直近の2024年3月期では売上高は846億円で過去最高、営業利益は285億円で、営業利益率は34%にも上ります。ゲーム業界はヒット作の有無で業績の波があるものなのですが、コーエーテクモHDは2018年3月期以降、安定して営業利益率30%を超えた水準を達成しています。 この利益率の水準は他のゲームメーカーと比較しても高い部類に入ります。図表7は、主に据え置き型ゲームのソフト開発をしている企業の営業利益率と経常利益率を並べたものです。 コーエーテクモの営業利益率34%は、「ストリートファイター」「モンスターハンター」「バイオハザード」といった有名ゲームを多数抱えるカプコンの37%に次いで2番目の高さとなっています。 「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」等の強力なIPを保有するスクウェア・エニックスでさえも営業利益率が9%であることを踏まえると、コーエーテクモの安定した営業利益率30%超がいかにすごいかがイメージできるかと思います。
経常利益率は国内5位…!
この営業利益に加えて、これまでみてきたように営業外収支が加わることで、コーエーテクモの経常利益率は54%となっていて、ゲーム業界ではもちろんのこと、上場会社の中でもトップクラスの水準に位置しているのです。 実際、この経常利益率は、時価総額で日本5位(2024年11月時点)で、高収益でも有名なキーエンスの2024年3月期の経常利益54%と同水準です。 コーエーテクモがこれほどの高い経常利益を確保できているのは、営業利益率で安定的に30%以上達成できているからです。この安定的な営業利益率に、営業外収益が加わることで、同社は過去10年間の経常利益率で49%と圧倒的な高さを誇っているのです(図表8)。とりわけ2021年3月期は65%、22年3月期は67%の経常利益と圧倒的な高さを誇っています。 営業外収益が大きな収益源となっているコーエーテクモHDですが、今後も積極的に余剰資金の運用を行っていく予定なのでしょうか。 2024年3月期の統合報告書によれば、同社の投資を引き受けているとされる代表取締役会長の襟川恵子氏はインタビューにおいて「財務運用の責任者として国際情勢を常に分析し、これまでの投資の経験を生かして余剰資金の活用による収益向上を図っています」と話しています。 また、同統合報告書では、余剰資金運用の原則としては以下を堅持するとも書かれています。
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