キャリアの悩みを支えてきたマンガたち! ~女性の生き方からチームマネジメントまで
┌────────── 私の世代はEC黎明期で、大学でコンピューターサイエンスを学んでいなくても、現場で勉強しながら業務を行ってきました。Webディレクター、デジタルマーケター、プロダクトマネージャーと、時流に応じて呼び名が変わる自分は、専門性がないと感じて、腰を据えてUXに取り組みたいと思って転職をしました。 ビービットは、正論だけではなく、ビジネスインパクトまで含めた改善に責任を持っている点も入社理由の1つです。ビービットの藤井保文さんの著書である『アフターデジタル』シリーズを読んで興味をもっていたことも大きいですね(村石さん) └──────────
上杉謙信女性説をもとにしたマンガに、男性と無理に張り合う必要はないと気づいた
今回、マンガを紹介してくれるにあたって、これまで読んできたマンガの棚卸しをしたという村石さん。キャリアの変遷にあわせて、自分の支えになるマンガが変わっていると感じたという。そんな村石さんが最初に紹介してくれたマンガは、「海月姫(くらげひめ)」「東京タラレバ娘」などの作品で知られる東村アキコさんの、上杉謙信女性説をもとにした歴史マンガだ。 ■ [1冊目] 『雪花の虎』(東村アキコ:著 小学館:刊) 上杉謙信は、確かな根拠はないものの、さまざまな歴史的事実から女性だったのではないかとの推測もある。このマンガでは上杉謙信女性説をもとにストーリーが進む。歴史学者が監修し、東村アキコさんの綿密な現場取材をふまえて、身内や一部の家臣を除いて女性であることを隠して戦国の世を生きた上杉謙信が描かれているのだ。 村石さんが読んだのは2017年頃。次長へ昇進した頃だった。 ┌────────── 上杉謙信は、15歳で初陣を戦った後、17歳で大勢の部下を率いて先回りした戦術で勝利を収めます。プレッシャーもあるし、相談できる人がいないなか、自ら指揮を取りながら先人を切って戦います。読んでいたときはマネジメントに悩んでいたんですが、このマンガを読んで、男性と張り合わなくてもいいんだ、と思いました(村石さん) └────────── 家臣が上杉謙信は女かどうかを議論していると、家臣の妹のお手伝いが「別に女だったとしても驚かない、女の神様もいるんだから、いいんじゃない」というシーンがある。 ┌────────── 当時、年上の男性と戦わないといけないと肩ひじを張っていましたが、肩の力を抜いてもいいんだ、と思えました。マンガのモノローグに、東村アキコさん視点での祈りや希望が感じられて励まされました(村石さん) └────────── なお、上杉謙信がかかげているのが「天下静謐(てんかせいひつ)」。自分から戦いをしかけることはなく、他の人に助太刀にいく。また武田信玄に塩を送ったというエピソードが仮に本当だったとしたら、天下静謐という視点があったからではないかと想像が膨らむという村石さん。