【天皇賞(秋)】連勝中の欧州血統内包馬が狙い目 リバティアイランドは距離短縮、血統ともに◎
有力馬の血統解説
・リバティアイランド 母ヤンキーローズは2016年スプリングチャンピオンSなどGⅠ・2勝の活躍馬で、母母CondesaarはMonroe≒Sex Appealの2×3を持ちます。2019~20年優勝馬アーモンドアイとは、父父にキングカメハメハを持つ点、Sex Appealの血を増幅している点が共通し、特に本馬はオーストラリア産である母の仔らしい筋肉量豊富なスピードに優れた好配合馬といえるでしょう。 3歳秋以降は長い距離を中心に走ってきましたが、筋肉質でまとまった馬体から本質は芝1600~2000m向き。今回の条件替わりは非常に楽しみです。 ・レーベンスティール リアルスティール×トウカイテイオーらしいスレンダーな体つきですが、母母父リアルシャダイから受け継ぐ馬力も兼備。身体が締まってきた現在は弱点の少ない中距離馬に仕上がってきており、東京芝2000mでも大きく崩れることはないでしょう。ただ、GⅠ実績馬との比較では、少々血統面で劣る感は否めません。 ・ドウデュース 母ダストアンドダイヤモンズはダート短距離の北米重賞勝ち馬で、父ハーツクライにスピードを強化した典型的な成功パターン。ただ、その分500kg強の雄大な馬格を有しており、馬体が完成した現在は軽い馬場でLyphard由来の機動力を生かす競馬がベストでしょう。昨年の有馬記念がベストパフォーマンスではありましたが、重馬場だった前走の宝塚記念よりは本馬に向く舞台となりそうです。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大