お得意様のボールをティーアップ… グリーンではピンを抜いてボール拭き… “昭和”な「接待ゴルフ」は絶滅したのか?
現代においては過度なヨイショは必要なし
ひと昔前までは、一般企業で働いていると、上司や取引先の人と一緒にラウンドする「接待ゴルフ」を経験することも少なくありませんでした。 【写真】ベテランでも意外と正しくできてない!? バンカーのならし方、レーキの置き方 「接待ゴルフなんて昭和の話でしょ?」と考える人も多いかもしれませんが、SNS上では今でも、相手を楽しませたり、気持ちよくさせたりするために、「飛ばないボールを使う」や「本当は池の手前に落としたいけれど、番手を上げて大博打をする」、さらには「ヘッドとシャフトを飛ばしづらいセッティングにする」など、あえて自分にハンデを課す人は今でもいるようです。ここまでいくと「接待ゴルフは馬鹿げている」と感じてしまいがちです。 では、現代において、目上の人とゴルフをする場合は、どのようなことに気を付けたほうが良いのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「いわゆる『接待ゴルフ』では、キャディー付きの場合が多いですが、セルフプレーの場合は部下や、もてなす側の人がキャディーの行う仕事を一部代わりにやってあげると良いでしょう。例えば、前日に雨が降るなどして地面がぬかるんでいた際には、ボールに砂や泥が付着してしまうこともあります。ですので、全員がグリーンオンしてマーカーを置き、ボールをピックアップしたタイミングを見計らって、ボール拭き用のタオルを渡してあげると気が利くと思われるはずです」 「なかには『ボール拭きまでやった方が良いの?』と考える人もいるかもしれませんが、そこまでやると逆に露骨すぎて、あざといと思われてしまうかもしれません。また、少し前まで『パッティングの時は率先してピンを抜くべき』といわれていましたが、現在のルールでは、プレーファストのためにピンを外す義務もなくなっているので、これもやる必要はないと思います」 また、接待ゴルフに限ったことではありませんが、良いショットやパッティングをした際には「ナイスショット!」や「ナイスバーディー!」など称えるリアクションや声掛けをすると、しっかりとプレーを見てくれていると思ってもらえるはずですので、自分には関係のないショットだからといってよそ見をしないように気を付けましょう。 さらに、ゴルフ経験が浅かったとしても最低限のルールやマナーは覚えて来るのが一番ですが、時としてどう対処すればよいか分からないケースも起こり得ます。目上の人が上級者ならば、遠慮なく質問をすれば優しく教えてもらえるはずでしょうし、ゴルフに関心を持っていると見なされるかもしれません。