「デジタルの時代だからこそ、“感性”が重要」…「東京スポーツ」平鍋幸治社長が語る、「ネット時代に守りたい“東スポ文化”」とは
1969年の創刊以来、半世紀以上の歴史を誇った夕刊フジが2025年1月末日をもって休刊となる。この厳しい現実を、夕刊紙のライバル2紙の経営者はどのように受け止め、何を武器に、いかにして活路を切り拓こうとしているのか。昔日刊ゲンダイの記者として21年間(1986~2006年)、今東スポにフリーのコラムニストとして15年間(2010年~現在)書き続けているスポーツライターの筆者が忖度、駆け引き一切無し、ど真ん中の直球勝負で迫った。 【写真を見る】大成功を収めた「東スポ餃子」とは 【前編】に続いて、東京スポーツ新聞社・平鍋幸治社長(58)のインタビューをお届けする。【赤坂英一/スポーツライター】【前後編の後編】 ***
東スポ餃子で大当たりを取った平鍋幸治氏は2023年9月、編集局長から晴れて社長に就任した。それから1年、夕刊フジが休刊となる一方で、東スポがこれからどんな異業種にチャレンジするのか、愛読者もマスコミ業界も注目している。 「今度はジンギスカンの店を出そうとか、いろいろ考えています。札幌に店舗を出そうと思って、お付き合いのある総合商社さんに頼んだら、すぐに店舗を探して頂きまして、さすが大手と言いますか、それで僕もすぐ(札幌に)行ったんですけどね。実際に行ってみると、それほどいい店舗がなくて、すぐにやめました」 もうひとつ目論んだのが、男性エステティックサロンの開業である。 「これもやめました。2年前、一度はやろうかと思ったんですけど、条件だとか、マーケットの状況が悪かったんで、もうスパッと。僕、東スポ餃子みたいに始める時は早いけど、やめる時も早いから。何でもそうですが、新しいことを始めようとするのに、流れが悪いといいことがない。強引に事を運ぼうとしても、絶対ろくなことにはなりませんから。そういう考え方でやってるんです。競馬もそうですよ。流れが悪い時は負け続けで、意地になって最終(レース)までやっても、1度も逆転したことがない。だから、何でもどこかで見切りをつけたほうがいいんですよね」
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